高松聡氏の初個展「FAILURE」
著
高松聡氏の初個展「FAILURE」に、ギリギリ最終日の前日、足を運ぶことができました。会場はSPACE FILMS GALLERY(ってあるけど、これはおそらく今回の個展向けにつけた名前であって、場所はPORTAL POINT GALLERYと書いたほうが分かりやすかったと思う)。何枚か撮影した写真は高松聡氏の初個展「FAILURE」@SPACE FILMS GALLERY | Flickrにまとめました。
高松聡氏と言えば、歌手のSarah Brightmanのバックアップクルーとして、かつて星の街で宇宙飛行士訓練を受けた方。Space Adventures社(以下「SA社」)のSuborbital Spaceflightに一度は申し込み、その後宇宙機開発の遅れ(そしてSA社に対する不信)やリーマンショックからキャンセルに至っていた自分は当時、クッソ羨ましいなぁ......などと指を咥えて氏の訓練の模様を眺めていたのだけど、氏のその後の人生もなかなか過酷だったことを知りました。
会場で13分ほどの映像を見たのですが、その中で高松氏は、すべての訓練を修了したにもかかわらず宇宙飛行士として認められなかった経緯を、静かに語っていました。誰も悪くない、というようなことを仰ってはいたけれど、胸中は察するにあまりあります。宇宙飛行士になれたとも、なれなかったとも言葉にできないもどかしさ。それはそれで自分からすれば十分に羨ましく嫉妬してしまうけれど、宇宙から地球を見る体験の地上での再現という氏のこれからの取り組みは、応援したいと思います。