Vivaldiへの期待
著
先だって4月25日に催された、Vivaldi 1.0 リリース記念!ユーザミートアップには、興味を抱きながらも参加はしませんでした。そもそも月曜は息子を塾に迎えに行く日だから......というのは言い訳で(そう頻繁でなければ代わりに嫁さんに頼むことはできる)、参加者の持ち物に掲げられていたVivaldi に対する熱い思い
というのが、残念ながら今の自分には無いと思って申し込まなかったのです。試用こそすれ、常用するには至っていませんしね。とはいえ、Vivaldiの今後にはとても興味がありますし、勝手ながら大いに期待してもいます。
期待している一番の理由は、ヨン様もといJon von Tetzchner氏が開発を率いている、という点。かつて氏がOpera SoftwareでCEOを務めていた頃、同社で働く皆さんがWeb標準という一種のムーブメントで大きな役割を果たしたと思っています。その中には自分が個人的に尊敬する人々もいて(Håkon氏と会ってきた!、Operaへの期待、Lunch with Friends at Opera Software参照)、既にOperaを去った人もいるけど、Webにアツくて技術に詳しい素晴らしい方々が同社に集まったのは、ひとえにTetzchner氏の存在ゆえだったのではと思っていて。ちなみに僕が生でTetzchner氏を見たのは、2003年のOperaカンファレンスだったらしい。
第二に、VivaldiがUIのカスタマイズ性に重きを置いて開発されている、という点。ブラウザーがコモディティ化した一方、Webの使われ方が多様化してきた中でもっとこう、ユーザーとWebの接点に一層の存在意義なり価値を発揮するよう、ブラウザーが進化できないものかなぁと思っていて。ことUIについては近年、シンプル路線(=必要な機能があればアドオンや機能拡張で付け足す)がもてはやされているように感じていますが、それって初心者には親切であっても自分には面倒に感じるし、その路線がMozilla Firefox / Google Chrome / Microsoft Edge横一線で同じく映るのも面白味に欠けると感じていました。Tetzchner氏のユーザーのニーズ合わせてブラウザーが変化するようなものを作りたい
という言葉からは、ブラウザーのUIはきっともっとより良く変わることができる......そんな可能性を信じたくなります(「Vivaldi 1.1」リリース、テッツナーCEOのブラウザー哲学を次々実装、都内でイベントも開催 -INTERNET Watch参照)。
カスタマイズ性を最大化するということは、ユーザーやコンテキストの多様化を受け入れ、かつそれにふさわしいデザインを提供するということでもあり、見方によってはアクセシビリティに通じるところもあるかも、と勝手に思ったり思わなかったり。それと関係して目下、Vivaldiでお気に入りの機能といえばページズームスライダー!!この手の文字(だけじゃないけど)拡大機能というのは、もっとブラウザーのUIの中でもデフォルトで目立つところにあるべきだ思っていますから(目立ち具合からするとまだiCabに軍配が上がるけれど、しかしスライダーというのは素敵)。こういうUIがもっと普及すれば、いずれはコンテンツの側でわざわざ文字サイズ変更ボタンなんてのを用意するのも廃れると思うけれど以下略。