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寿命が尽きる2年前

それと気づかずタイトルに釣られ、またしても久坂部羊氏の著書(『寿命が尽きる2年前』)を買ってしまいました。『人はどう死ぬのか』『人はどう老いるのか』の2冊で、もうお腹いっぱいになっていたのに......内容、主張に目新しさは、やっぱり感じませんでした。

死に時は早めに設定しておいたほうが、死ぬときに悔いが少ないというのが著者の考えで、それに端を発して決められたのが、タイトルにある2年という時間。

一年前だと、なんだかカウントダウンがはじまったようで落ち着きませんが、二年前だとまだ余裕があるので、心づもりをするにはいい時期ではないか

書かれているとおりで、人生の残り時間が一年だと短く感じるのに、二年だとすると逆に長く感じてしまう不思議。そこに興味・関心が湧いたからこそ買って読んだのですけど。1年ではなく2年なればこそ、というところに強く根差した内容とは、あまり感じることができませんでした。

まだもっと寿命を延ばしたいと思うのは、ちょっと厚かましいというか、足るを知らなすぎる

上記に続けて我々は現代において、もう十分、寿命を延ばしているとあるのですが、大変ありがたいことに私は大きな病気や怪我なく既に50代に突入、長生きを求める気持ちは以前より薄らいでいます。ジム通いを続けているのは、単に山歩き・北アルプス歩きのための備えでしかない。

そういう意味では、若い頃より少しは、足るを知ること=知足が身についたのかしらね。

最悪なのは、死の直前まで長生きのための努力や我慢や節制を続けて、貴重な時間を無駄にすること

今、自分が自らに強いている努力、我慢、節制の類は、いずれも長生きが目的ではなく、生きている限りより良く充実した(と自分が思える)日々を送るためでしかないから、セーフっていうか大丈夫だろうな。両親の老いと共に、いつ訪れるとも知れぬ自分自身の死を、私は着実に受け入れつつあると思います。

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