室堂〜池ノ平ピストン&立山周回 2024
著
10月10〜14日の覚え書き。昨年は素通りして、ぜひ泊まりたいと思っていた池ノ平に2晩、停滞して紅葉を愛でるのを目的に、室堂からピストンしました。10月9日に富山に前乗りしつつ、時期的に雪に降られてもおかしくないので、往路では真砂沢ロッジ、復路では剱御前小舎にそれぞれ宿泊してルートを刻みつつ、最後は立山を反時計回りに周回(時計回りは昨年やった)するコースです。
池ノ平で宿泊したのは、池ノ平小屋。当初、連泊のうち1晩目は小屋泊を予約できず、しかしテントを担いで行くのは辛そうだったので、貸テントサービスを申し込んでいたのですが......キャンセルが発生し、無事に小屋で連泊できました。小屋の皆さまには行く前から大変親切に接していただいて、感謝しています。次回は、ぜひ北方稜線に挑戦しに泊まりに訪れたい。
池ノ平小屋でご一緒した方曰く、今年の紅葉は「大ハズレ」、なおかつ年々色づきは温暖化のせいか悪くなっているとのこと。まぁしかし見慣れぬ私にとっては、十分楽しめましたけどね。池ノ平山からの眺めも、仙人池の前からの眺めも、天候に恵まれ堪能できました。写真は、室堂〜池ノ平ピストン&立山周回 2024 | Flickrにまとめてあります。
ちなみにこの山行中に2度、転倒してしまいました。1度目は、復路で真砂沢から登り始めてすぐくらいで、曲がるべきところを曲がり忘れルートを外れたことに気づき、焦って復帰しようとして転倒。2度目は、大汝山の山頂で写真を撮り合ったグループに忘れ物を届けようとした際、ゴツゴツした岩だらけの上をダッシュして転倒。いずれも大事には至らなかったものの、反省しています。まだまだですね......。
1日目(10月10日)
- 早朝、富山マンテンホテルをチェックアウト。ちなみに前夜は麺家いろはで夕食後、富岩運河環水公園まで散歩して、そこのスタバでコーヒーを飲んだあと、蛭子房で軽めに日本酒をやった流れ。
- 蛭子房で大変な預かり物をしてしまった(竹鶴のボトル)。しかも今回の山行の行き先ではなく、阿曽原へのお届け物。まったく予想外だったけれど、責任をもって届けたい。
- 富山駅の中のマクドナルドで朝食をとり、電鉄富山駅へ。竹鶴のボトル、コインロッカーに預けることも考えたけど、3日間しか預けられないので、リュックに入れたままに担ぎ続ける覚悟を決める。道中、割りませんように......。
- 7:11 電鉄富山駅→8:16 立山駅。あらかじめ予約しておいた立山黒部アルペンルートで、8:40 立山→8:47 美女平、9:00 美女平→9:50 室堂。立山玉殿の湧水でウォーターボトル2本を満タンに。
- 10:01 室堂→10:29 雷鳥荘→11:55 剣御前小舎。小舎の前で、あらかじめコンビニで買っておいたおにぎり3個の昼食を取る。
- 再び歩き始めて、12:48 真砂沢ロッジへ向かう分岐→12:55 剱澤小屋→14:48 真砂沢ロッジ。途中、1回ルートミスをしたけれど(妙に高度を下げていた)、なんとか登り返して復帰。
- ナムの滝近くでご一緒したソロの男性は、この日のうちに池ノ平まで向かうという。到着は少し遅くなるけど、テント泊だから問題なかろうとのこと。そして行き先は北方稜線......さすがだ。
- 真砂沢ロッジで割り当てられたのは「月光」の2番。布団は不要、で予約していたのだけど、床が完全な板張りだったところで、エアマットを家に忘れてきたことに気づく。まぁ一晩くらい、固い床の上で寝ても問題なかろう。
- ビールを飲むなどして夕食まで時間をつぶす。夕食後は早々に就寝。
2日目(10月11日)
- この日は、池ノ平へ向かうだけなので、割と時間に余裕がある。朝食もしっかり食べれたし、朝食後には朝コーヒーをやった。スタバのインスタントはかき混ぜなくてもよく溶けるので重宝する。
- 6:44 真砂沢ロッジを出発→7:19 へつり。初めて通った前回は、真っ暗な時間帯だったので景色も何も見えなかったので、すごく新鮮。7:31 二股に到着、そこで小休止。
- そこから仙人新道の急登を登り始める。8:16 ベンチ→9:10 池ノ平小屋への分岐→9:34 池ノ平小屋に到着。早速、小屋の方に暖かく迎えていただいた。
- 残り僅か3個だった木製コーヒーカップ(帰宅後に、北欧では有名な「ククサ」であることを知る)、7000円という値段に一瞬だけ怯んだものの、応援の気持ちを込めて購入させていただいた。
- 受付開始前だったので、ひとまず小屋の前で真砂沢ロッジのお弁当(おにぎり)をいただいてから、ザックを小屋にデポし10:07 池ノ平山へ登山開始。
- 11:01 池ノ平山の山頂に到着。しかしあいにくガスガスで......しばらく音楽を聴いたり、貸切をいいことに歌ったり?して待ってみたものの、ガスは取れず。
- 12:38 池ノ平山小屋まで戻ってきて、小屋前でコーヒーを飲もうとしたところで、奇遇にも昨年ネパールのトレッキングツアーでご一緒したYさんとバッタリ。最初、お名前が出てこなかったけれど、ウェアのロゴで思い出した。
- Yさんとの世間話に参加してきた方に、自分が阿曽原のファンで10回以上行っていることを告げると、とても驚かれた。その方はまさに阿曽原を初めて訪れ、そこから新しい雲切新道を通って上がってきた人だった。まさに、山や温泉に何を求めるかは人それぞれ。
- 感動の再会後、別れて平の池の周辺を散策。戻ってきて、風呂の順番を告げられれるも、まさか風呂に入れると思っていなかったし、ひとまず翌日に入ればいいやと思って、断ってしまった。
- 小屋の前でまったりしているあいだに、英語を話す体格のいい方を見かけたので、話しかけてみた。シドニーから3週間?日本に来ていて、阿曽原から池ノ平に来たらしい。なんともマニアックな方がいたものだ!
- 特にすることもなく夕食の時間以外はゴロゴロしてた。翌日の晴れを祈るばかり。
- ちなみに真砂沢ロッジと異なり、池ノ平小屋は寝袋で寝ても苦にならないようなマットが下に敷かれていて、たいへんありがたかった。
3日目(10月12日)
- 早朝、焼けていく剱岳を小屋前で見守る。ずっと見ていたかったものだから、つい朝食を後回しにしてしまったけれど、小屋の皆さんの寛容さが大変ありがたい。
- 朝食後には、前日にいただいていたウェルカムコーヒー(もちろんインスタントだけど)を、自分でお湯を沸かして入れて飲んだ。
- 天気は期待通り晴れてくれたので、7:06 再び池ノ平山に登山開始→8:12 池ノ平山に2度目の登頂。池ノ平山の北陵も、昨日と打って変わってバッチリ見えるし、富山市街もよく見えた。
- 誰もいないので、山頂でコーヒーを作ってまったり。いやージェットボイルとか水とかコップを持って上がってきてよかった。剱岳のかっこいい姿を眺めながらのコーヒーは、格別。
- 9:38 池ノ平山から下山。そのまま池ノ平小屋をスルーして、今度は仙人池ヒュッテに向かう。そこで昼食をとりつつ、仙人池からの景色を楽しもうってわけ。
- 10:21 仙人池ヒュッテに到着。まだ昼食には早い時間だったし、人はあまりおらず、ほぼ貸切状態だったので、仙人池を前に再びコーヒータイム。実に贅沢な時間だった。
- その後、仙人池ヒュッテの食堂にて、昼食。そばかうどんか、の2択(噂ではラーメンが美味しいらしい?でもメニューには無かった)ので、うどんを選択。窓越しに剱岳を眺めながら食べることができ、満足。
- 12:22 池ノ平小屋に戻る。そこで再び、ネパールでご一緒したYさんと遭遇。かなり長時間、写真撮影のために池ノ平山の山頂で滞在していたとのこと。さすがです!!
- Yさんを見送ったくらいの時間から、雲っていうかガスが湧いてきて、前日と同じような状況に。早々に諦めて小屋に籠る。
- しかし待てど暮らせど、お風呂の順番は来ず......やっぱり入浴を希望するならちゃんとそう伝えるべきだったか。ものすごい数のテントが張られつつあり、小屋の皆さん大変お忙しそうだったし。
- 夕食後には、北方稜線に行く人向けにドローン映像を使ったルート解説の時間が設けられ、行かないけど一緒になってお話を聞かせていただいた。すごく参考になった......来年はやっぱり、自分も北方稜線をやっておきたい。
4日目(10月13日)
- 前日と同様に、朝は剱岳がよく焼けた。とはいえ、池ノ平を離れなければならない日なので、あまりゆっくりもできない。
- 時間通りに朝食をいただき、6:18 池ノ平小屋を出発。遠くに、平の池で写真を撮っていたであろう人々を見ながら、今度来る時は自分も......とか思う。
- 6:42 仙人池ヒュッテに向かう分岐。そこでまたしても、ネパールでご一緒したYさんと遭遇。同じエリアに滞在していたとはいえ、約束していたわけでもないのに、本当によく会う。Yさんはダムのほうに上がるのだそうで、今度こそ暫しのお別れ。
- 7:29 仙人新道を降り切って、7:32 二股。そして、8:29 真砂沢ロッジのテント場に到着。売店がすでに開いていたので、コーラを買って小休止。
- そこで世間話をした、名古屋から来ていたソロの女性も、帰りはダムに向かうという。ピストンで劔沢を登り返すと言ったら、だいぶ驚かれてしまった。マイナーなのかしら?
- 8:50 真砂沢ロッジでの休憩を終えて、出発。その直後に、ルートミスから転倒、左胸を強く岩?地面?に打ちつけた。幸い大事にはならなかったし、背負っていた竹鶴のボトルも無事だったけど。
- その転倒時に、まだ買って間もないトレッキングパンツに穴を開けてしまったことに、後になって気づいてショック。まぁそれほど大きなものではないので、補修できるはず。
- 10:55 剱澤小屋に到着。時間的にはだいぶ余裕があったので、そこでお湯を沸かしてコーヒーを飲んだ。剱澤小屋から剱岳を眺めながら飲むコーヒーも、また美味い。
- まだおろして2度目の山行にもかかわらず、気がついたらグローブもボロボロだ。ロープや鎖を強く握った覚えもなかったけれど、これは買い直さざるを得ない。
- 11:17 剱澤小屋を出発→11:58 剱御前小舎に到着。受付を済ませ、割り当てられたのは8番の部屋、布団の場所は早い者勝ち。
- とりあえずお腹がすいたので、仙人池ヒュッテで食べられなかったラーメンを食堂でいただく。窓から剱岳を眺めながら。
- 夕食の時間までは、談話室で北アルプスが舞台の漫画『山靴よ疾走れ』を読みまくってた。後から調べたところ、Kindle版は無いみたいで、少し残念(物語はさておき、絵が割と好み)。
- 夕食前後は外をブラブラして写真を撮ってたんだけど、雲海に沈む夕日がすごかった(語彙
5日目(10月14日)
- 山小屋で4泊してきた山行も、この日が最終日。宿泊受付の際、朝食の時間が遅めに感じたので、選択していたお弁当を自炊室でいただいた。
- 早朝、雲一つない好天。遠くに富山市街の明かりがよく見える......5:16 剱御前小舎を出発。
- 徐々に明るくなって、富士山もよく見える。別山の近くで日の出を迎えた。
- 真砂岳はスルーして富士ノ折立へ向かい、7:22 大汝休憩所に到着。
- 大汝山の山頂で、関西弁の4人組と写真を撮り合う。しかしその直後、忘れ物を届けようとダッシュして転倒。大怪我をしなくて幸いだった......。
- しばし休憩の後、8:00 雄山神社に到着。参拝を済ませて8:32 一の越山荘に到着。それくらいから、もう一刻も早く風呂に入ることしか考えられなくなった。
- みくりが池温泉の日帰り入浴は、9時から。期待通り、9時過ぎにみくりが池温泉に到着!実に4日ぶりに風呂に入ったけど、指から結婚指輪が抜けなかったので、つけたまま入った。
- みくりが池温泉のカフェで、入浴後にコーヒーあんバターセットをいただく。思ったよりパンがボリューミーで満足!
- 11:20発の美女平行きのバスに乗るべく室堂へ。今回の山行もお終い!!ちなみにバスは11時発の臨時便に乗れた。
- 立山高原バス、立山ケーブルカー、富山地方鉄道を乗り継いで、富山市街へ。すでに風呂は浴びて小綺麗になっていたので、そのまま東京へ帰途につく。
- 16:46に上野に着く北陸新幹線に乗って、17時過ぎに最寄駅に到着、ミッションコンプリート。