最新宇宙ビジネスの動向とカラクリがよ〜くわかる本
著
『図解入門業界研究 最新宇宙ビジネスの動向とカラクリがよ〜くわかる本』も、比較的最近、中古で手に入れた本。あろうことか、昨日覚え書きした『宇宙ビジネス第三の波 NewSpaceを読み解く』と著者が同じだってことに、買ってから気づくという残念な体たらく。発売時期も半年くらいしか違わない......ということで、内容はもちろん書きっぷりも酷似しています笑。
そういうわけで、直前に『宇宙ビジネス第三の波』を読んだ視点からすると、当然ながら目新しい情報はほとんど無し。本書についても、SDGsやそれが扱う社会課題と宇宙ビジネスの相関については言及ゼロ。ただまあぁこちらのほうが図解だけあってビジュアルは豊富、かつ見開き2ページで多くの項目が完結する構成なので読みやすい(これは図解入門業界研究シリーズに共通の特徴かも)。
気になったのはp.22〜23に出てくる「ほどよし信頼性工学」。の名付け親は東大の中須賀教授で、小型衛星の信頼性とコストに関する考え方。性能・コスト線図が興味深い......衛星に限らずいろんな産業分野ごとにグラフの線形がどう変わるか(あるいは変わらないのか)比較してみたさがあります。
あと、第一段の垂直着陸って言うとどうしてもSpaceXのイメージが強く、Blue Originより先に成功したようにも思っていたけど、世界初の成功はSpaceXではなかったのね。もっとも、一ヶ月の違いでしかないのだけど(Blue Originが2015年11月、SpaceXは同年12月)。また、
日本の創機システムズは、技術者を育成する目的で、教育用ロケットを大阪の能勢町にて打ち上げており、既に90機以上の打ち上げ実績があります。
というのが興味深かったです。会社のWebサイトがアクセスできなくなっていて、今も続いているかよくわかりませんが。ちなみに本書でも「コロリョフ」ではなく「コリョリョフ」表記が採用されていました。何かこだわりがあるのだろうか......。