アイの歌声を聴かせて
著
11月23日の覚え書き。公開当初は見に行くつもりが無かったのですが、その後Twitterのタイムラインでやたら評判が良いのが気になったのと、SMT Membersのクーポンが余っていたので......『アイの歌声を聴かせて』を見てきました。新宿ピカデリーで、17:50上映開始の回。
感想としては......無茶な展開や演出はどうしても気になってしまったけれど(アンテナからビームみたいな光線が発せられるのはその最たる例)、とはいえ面白かったです。さすが、『イヴの時間』を手掛けた吉浦康裕氏が原作・脚本・監督を担当されているだけのことはある。
誰かの幸せを一途に、まさにプログラムされたかのごとく願い、かつ行動するシオンは、現実離れしていて一見「不思議ちゃん」ではあるけれど、しかしその言動からは自分には無い(失われた?)純粋さが溢れていて、見ていてちょっと苦しかったりもしました。そもそも高校時代は概ね闇に包まれていた自分からすると(謎)、映画に描かれていた青春群像劇は十分眩しくて、目が潰れるかと思った......。
しかしなあ。見た目に生身の人間と区別のつかないロボットが社会に登場するのが既に時間の問題だとすると。どう向き合っていけばいいのだろうか。『イヴの時間』然り、そんな深いテーマに思いを馳せざるを得ないという。