Astrobiology Club / 火星のアストロバイオロジー
著
6月13日の覚え書き。夜、CHAKAさんの歌声を聴きに日暮里まで行くのと直前まで相当悩んだのだけど、Astrobiology Clubのオンラインセミナー第5回をリアルタイムで視聴しました。リアタイでないと質問できない&答えてもらえないので......CHAKAさんごめんなさいまた今度(と心の中で勝手に謝っておく)。講師はJAXA/ISASの臼井寛裕氏。
惑星ぽい絵を4つ並べてどれが火星でしょう、という冒頭のクイズは答えがなんとなく読めました(正解は全部で、4つはそれぞれ特定の時代の表層環境を表していたわけ)。臼井氏は学生時代に地質学、地球化学を専攻されたそうで、岩石には過去の「情報」が「プリント」されている、みたいな言い回しが興味深かったです。その種の情報の保管期間と事象の相関の捉え方が、実に壮大なイメージ。
しかし今日のセミナーではなんといってもALH84001の話題が自分的にはホット。今年4月に報告されたばかりというIn-situ preservation of nitrogen-bearing organics in Noachian Martian carbonates | Nature Communicationsもへええって感じだったけど、自分は以下のような質問をしました:
ALH84001 に見られたチューブ状の構造物が、生命の痕跡であるとの説は、完全に否定されたわけでは無い、ということなのでしょうか。仮にそうだとすると、今も生命の痕跡と主張されている方々は、どういったポイントでそう主張されているのでしょうか。
お返事としては、否定されてはいないのだけど、主張としては「弱い」のだとか。いちグループだけ主張してるんだけど、正確にはどういう主張がなされているか覚えていないそう(そのグループも年を取ったとか何とか)。また、それに因んだ思い出話で、臼井氏がJSCで働いていた当時に同じ建物で2階は生物肯定派、1階は否定派みたく分かれていたの面白かったです。JSCというと、自分も国際宇宙大学に参加した1997年、何度か足を運んだ施設でもあるので、無駄に懐かしいな。