第三十一回お寺で宇宙学
著
2010年のスタート以来、毎回京都で開催されるがゆえ、興味はあれど一度も参加したことのなかった、お寺で宇宙学。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、その第31回が初めてのオンラインで開催されると聞き、20時スタートなら帰宅してからでも余裕!!などと喜び勇んで申し込んでいたのですが、本日無事に初参加を果たしました。前半の磯部先生と後半の中島住職のお話、いずれも興味深かったのですけど、
科学とは理解の分解能を上げるプロセス、というようなご説明がありましたが、それはつまり要素還元主義的なアプローチを科学的理解における前提の一つと認識されているのでしょうか。本題とはだいぶずれるかもしれませんが、磯部先生の要素還元主義に対する捉え方を伺ってみたいです。
という私からの質問にしっかり時間を割いてお答えいただけたのが嬉しかったです。ご回答の論点を自分なりにまとめると、
- 確かに言葉に要素還元的なニュアンスはあったが、科学的方法の一つという認識
- 太陽の振る舞いを支配するのは電磁気学と流体力学だと分かっているが(要素還元的)、しかしコロナを詳しく理解できているわけではない
- 複雑な現象を理解するにはどこかで単純化し見通しの良いまとまった理解を得たいが、単純化が過ぎるとかえって理解は難しくなる(地球上の台風についても同様)
- 理解することは、それほど単純ではない
という内容だったでしょうか。決して要素還元主義に傾倒しているわけではない、ということで安心しましたし(謎)、それを受けて自分がZoomのチャットに以下のお返事を書きました:
ご回答ありがとうございます。大変興味深いです。やはり、マクロ視点とミクロ視点を行き来するプロセスにこそ科学の楽しさがありそうですね。