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誰がためのプレスリリース

火星探査機「のぞみ」が、火星に衝突してしまうのではないかとの読売新聞の報道を巡り、某ML上で興味深い意見交換が行われています。その一件とは直接関係ないのですが、プレスリリースについて思ったことを覚え書き。
NASDAの頃もそうでしたが、JAXAの出すプレスリリースというのは味気の無い、非常に狭い枠組みの中での事実関係に終始した「つまらない」ものが多いです。タイトルにしたって、実にお役所っぽくて固いものばかりのような。稀にトンデモな記事が新聞紙面を賑わすとき、そういうプレスリリースの在り方に原因の一端があるように思えてなりません。
プレスリリースがいくら記者向けだからといっても、その記者の書いた記事を読むことになる人々の存在は常に意識されるべきであり、そもそもプレスリリースといいつつその内容はwebやメールで一般に対しても配信しているのだから、もっと万人向けの内容なり書き方に改めるべきではないか、などと思うわけです。
「日本の科学記者はレベルが低い」とかいう噂(謎)も耳にしますが、記者のレベルに係わらず正確な報道、JAXAにとってプラスとなる報道を期待したいなら、プレスリリースの在り方を見直すべきではないかと。そして何か失敗が起きたとしても、「○○億円がパー」などと書かれる前に、ビッグピクチャーにおける失敗の位置づけを説明したうえで、某カードのCMのごとく「お金で買えない価値がある」ってことを喧伝したらいいと思います(失敗の内容にもよるけど)。

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