南極へ行きませんか
著
神沼克伊著「南極へ行きませんか」を読了。
「日本初の『南極観光読本』!」との触れ込みのようですが、読み終えた感想としては正直「そうでもないよなぁ」と思いました。ページの多くが南極探検や南極観測の歴史と現状、南極についての知識に割かれていているせいかもしれません。著者が筋金入りの研究者ゆえ、そういう構成になってしまったのかも。
観光について書かれている部分にしても、国際南極旅行業協会(IAATO)についての記述が無く、実際に南極ツアーを催行している業者の紹介も無いし、その取り上げ方はとても中途半端な印象。この本を読んで仮に「南極に行ってみたい」と思ったとしても、実際に行動に移すうえでの役にはあまり立たないように思います。
とはいえ、氏の「南極観光を希望する人は、まず南極に関する正しい知識と人間としての教養を身につけてから」というのには激しく同意かな(自戒の念を込めつつ)。別に南極観光に限った話でも無いけどね>正しい知識と人間としての教養