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何十億年も先の未来を案じて今日を生きることは可能か?

はてブ経由で、1000年先のことを考えるが一般市民を見ないハサウェイと、今日のことで精いっぱいで未来を見ない庶民、『閃光のハサウェイ』のワンシーンが議論に - Togetter [トゥギャッター]が話題になっていることを知りました&読みました。

閃光のハサウェイ』の件のシーンは興味深いというか私は好きで、ハサウェイとタクシー運転手それぞれの価値観のあいだにある断絶っぷりが見事に描かれてるっていうかな。長期思考と短期思考、未来志向と現在志向......どちらが正しいとか正義の話では確かに「無い」んですけど、いや実に面白い。

何で面白いかといえば、そもそも私は研究成果報告書「社会課題解決手段としての側面に焦点を当てた宇宙開発広報の可能性に関する考察」を作るより前から、似たようなことを考えていたからです。何十億年かすれば太陽が膨張し地球で暮らせなくなるのがわかっていてなお、宇宙開発なり宇宙への移住に人類が合意できないとしたら、その理由は何なのかってことを。

人間の未来に対する想像力とか責任感なんて、せいぜい子や孫の代まで、うんと長めに見積もっても数百年間というのが個人的な感覚。だとすると、やっぱり1000年先の未来を案じるなんて相当無理があって、ましてや何十億年か先の未来から演繹的に今日や明日の判断をくだすなんて不可能に近い。それは割と自明なんですけど、なんかモヤモヤし続けてるのは、自分の宇宙倫理学に対する理解が浅いから。

でまぁやっぱり宇宙倫理学教育プログラム(SEEP)で学びたさはありますし、先日(3月21日)のオンライン説明会にも参加したんですが、今年は応募するわけにはいかない事情がありまして。ただでさえ、東京から京大まで週に一度通うのは相当無理・無茶がありますからね......それでも、2023年には応募したわけですけど(ただし結果は見事に落選)。

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