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アクセシビリティ オーバーレイのベンダーは自らの製品・サービスをオーバーレイとは呼ばない問題

少し前......といっても今月に入ってからのことですが、社内限定でAccTalkを開催しました。AccTalkの名前を聞いて、懐かしい!!と思う方がどれだけいらっしゃるかわかりませんけど、要はアクセシビリティにまつわるトークイベントのことです。で、そのとき扱ったテーマの1つが、巷で勢いを増しつつある?アクセシビリティ オーバーレイ

なかなか、公の場では特定のベンダーを具体的に名指ししたりはできないのですけど(といいつつアクセシビリティ オーバーレイの是非ではAccessiBeを紹介したけど)、社内限定イベントとなれば話は別。なので心置きなく?あれこれ自由に話したわけですが、そのとき課題として挙げたのが記事タイトルにある、アクセシビリティ オーバーレイのベンダーは自らの製品・サービスをオーバーレイとは呼ばない問題。

アクセシビリティ オーバーレイに対し批判的な見方なり論調が少なからずあり、たとえばデジタル庁ウェブアクセシビリティ導入ガイドブックでは、導入を非推奨としています。また私が作業協力者として参加しているウェブアクセシビリティ基盤委員会では、「アクセシビリティ・オーバーレイはアクセシビリティを確保するのに有効ですか? 適合レベルAAに準拠できますか?」という項目をQ&Aに追加、注意喚起を行っています。

ですから、自らの製品・サービスをあえてオーバーレイと呼称し、積極的に批判の的になろうなどというベンダーが、存在するはずがないのです。じゃあどんな触れ込み、フレーズで自社製品/サービスを呼称してるかといえば、あくまで一例ですけどすべてのウェブサイトに簡単にウェブアクセシビリティ機能を搭載できるプラグイン型のツールみたいな感じです。なるほど、プラグイン型という表現はアリですね(感心)。

でまぁ結局のところ、どう言語化されていようが、オーバーレイに共通して見られる特徴(UIが提供する機能のバリエーションだったり、script要素を追加するだけで即日可能という導入の容易さだったり)と「オーバーレイ」という言葉が結びつけば良いのですけど、結びつかないWeb担当者にとって、なかなかそれをオーバーレイと認識のうえ導入に慎重になるのは、意外とハードルが高いかもしれないなと。オチ無し。

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