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VivaldiがWebコンテンツの表示をカスタマイズしやすい背景

先日のTechFeed Experts Night#1で行ったライトニングトーク「アクセシビリティオーバーレイの是非」では、Webコンテンツの表示をカスタマイズしやすいブラウザとしてVivaldiを紹介させていただいたのですけど、そのことをVivaldiで広報されている壽さんにお知らせしたところ、録画をツイートで紹介いただきました。ありがとうございます!

関連して壽さんに教えていただいたのですけど、Vivaldi Mail 1.0 livestreamという動画のなかで、Vivaldiの生みの親であるTetzchner CEOが、28:04から29:07にかけて大変興味深いお話をされていました。以下に日本語字幕を一部、引用させていただきます:

僕のバックグラウンドを話すと、父親が教授で、障害を持つ子供の心理学を専門としていて、時に一定の方法では物事が行えないという状況があったりするんだって。

Opera時代に遡るけれど、シングルキーボードを導入した時のこと。ブライアン・キャンベルさんという人がいて、機能を実装する時に彼とやり取りをして、フィードバックをもらったんだ。彼はマウスをうまくコントロールできないので、頭に付けた棒を使ってキーを打っていたんだけれど、2つのキーを押してしまったり、スムーズに動かないキーを打つのは簡単ではなかったんだ。

だから、他の人にとっては単なる改善であっても、一部の人にとっては、大変革をもたらすものだったりするということを頭に入れておく必要がある。柔軟であることが他とは異なって僕らがユニークなところだし、自分はそれを大事にしていて、あらゆる点で目標としているところって感じかな。

なるほど、そういう背景なり経験がかつてのOpera、そして現在のVivaldiに生かされているわけですね。道理でコンテンツ表示のみならず、事細かに使い勝手をカスタマイズしやすいわけです......Operaが確かlongdesc属性をサポートした唯一のブラウザだったり、キーボード操作による見出しジャンプ機能があったのも、関係するのかな。将来、他のWebブラウザがカスタマイズ性の面でVivaldiに追随し始めるかもしれないし、むしろなって欲しいけれど(Webブラウザの進化すべき方向性は、表示コンテンツのカスタマイズしやすさ)、そうなってもなおカスタマイズ性やアクセシビリティの面でVivaldiには他のブラウザを圧倒して欲しいものです。

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