自宅療養期間が解除されたらGレコを見に行く
著
新型コロナウイルス感染症に罹患してしまい、自宅どころか自室に自らを隔離せざるを得ず、回復傾向の体調と裏腹にストレスを溜めがちな今日この頃。職業的宇宙飛行士なら避けては通れない閉鎖環境適応訓練の一種と思って楽しもうとしてはいるものの、やはり自室では集中できず大学院の研究成果報告書も進まない(だからこそ学校やカフェに通ってたわけで)。
自宅療養期間が解除になったら、とりあえずサウナに行かないとダメそうなのと、あとは『Gのレコンギスタ(以下「Gレコ」)』第4部を劇場へ見に行こうかなと。8月5日には第5部に切り替わっちゃうから、ギリギリですけど。というのも富野監督のインタビューを読み、面白いかどうかや話のわかる・わからないは抜きに、大画面で見るべき使命感が沸いたから。富野由悠季監督が『G-レコ』で描きたかったのは"宇宙開発全否定"の物語。まったくプレイしないというゲームのことも聞いてみた【アニメの話を聞きに行こう!】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.comより:
フォトン・バッテリーという絶対的なエネルギー源があると仮定すれば、そのためなら出資する人がいるだろうって考えた。それを月の向こう側から静止衛星まで運んできて、カシーバ・ミコシで運搬して。つまり宇宙に運ぶべきものがあるから交通機関は成立しているけれど、それがなければ成立しないんです。
『Gのレコンギスタ』ではキャピタル・タワーの定時運行をしている車両でそれを示している。これは徹底的に宇宙開発をやろうと思っている人に対して「そんなことできるわけないんですよ」って話をしてるの。
インタビュー記事、全体的に面白かったのだけど、宇宙開発のシンパとして特に気になったのは上記のくだり。もとより監督が宇宙開発とか宇宙移民なんかに否定的というのは「宇宙開発は愚か」 ガンダム生みの親、富野由悠季さん | 毎日新聞なんかでも読み知っていたけど。今の「仕組み」の中では、経済合理性を抜きに物事を進めることなんかできないし、ましてや倫理観を抜きにも進められないってわかっちゃいるけど、それでも一定の意義や価値、可能性を宇宙に見出す一人としては、監督の問題提起をしっかり受け止めておきたい。(4ページ目)こんな時代だから、若い子たちががんばれるアニメにしたかった! 劇場版『Gのレコンギスタ』完結に向けて、富野由悠季監督の言葉を聞く【アニメ業界ウォッチング第90回】 - アキバ総研にも似たような記述がありました:
人工衛星の高度まで人を乗せていって宇宙へ観光旅行するなんていう計画があるらしいけど、やれるもんならやってごらんと思ってます。地球を2周もしたら飽きますから。『G-レコ』は宇宙モノに見えるだろうけど、宇宙開発全否定の話です。明るい未来を描いていないんですよ。
地球2周程度で飽きない自信満々だし、宇宙志向で少しでも明るい未来を築いてから死んでやろうって思ってるんで、まぁその少しでも監督に抗いたいと思うし、抗うにはまずそのメッセージを自分なりに精一杯、咀嚼する努力をしないとなーと。たかがアニメ、されどアニメ......そもそもガンダムっていう作品に良くも悪くも人生を狂わされた身ですから、その生みの親たる富野監督の最新作ってだけで、劇場で見る価値はあるだろうと。ついでに【落合陽一】富野由悠季監督「ニュータイプになるハウツーを人類に示すことができなかった挫折感は大きい」 "今の世界"と"人類の革新"について『機動戦士ガンダム』シリーズの生みの親が思う事とは? - YouTubeも見ましたが、そこまで言うなら早くElon Musk氏と対談してください笑