IEの思い出

2022年6月18日 著

各所既報のとおりInternet Explorer、いわゆるIEのサポートが終了しました。その日、IE 卒業式という大変面白そうなイベントがあって、非常に参加したかった（なんならLTで話したかった）のですけど、大学院のゼミがあって以下略。でまぁ前後して色んな方がそれぞれに感慨を述べるなどしていたので、自分もちょこっとばかし覚え書きしておこうかと。

IEについては悩まされたり苦しまされた記憶が強すぎて（苦笑）......まぁ、立場の変化もあって実務上はIEを起動すらしなくなって久しく（Pallales Desktopのライセンスは何年も更新していない）、もはや呪詛を吐く気は起こりません。そもそも死人に鞭打ってもね。感謝の念が無いわけではないけれど、何よりサポートが終了して正直ホッとしています。

昔の思い出としては、CSSハックを死ぬほど書いたなーと。スターハック、アンダースコアハックなんかには、特にお世話になりました。あとは zoom:1; っていうおまじないね。今どきの若者は絶対に知らない（というか知らなくて良い）hasLayoutプロパティ周りの挙動で悩んだらとりあえず zoom:1; してみるという。当時はDevToolsみたいな便利な存在もまだ影も形もなくって、余計に辛かった思い出。

あとはとにかく、IE8のデフォルトがQuirksモードになるか標準準拠モードになるかの瀬戸際で気を揉んだ2008年頃のことが思い起こされます。そろそろIE8の新しい標準モードとモードスイッチについて一言（ｒｙとかIE8の新しい標準モードをめぐるあれこれとかMicrosoftの英断に書いたけど、標準準拠モードがデフォルトになって本当に良かったです。

もし逆に、Quirksモードがデフォルトになっていたら......標準に準拠するために余計なmeta要素なりHTTPヘッダを今だに書き加えないといけなかったかも知れず、つまりWebの相互運用性が現在ほど高まっていなかった可能性があると思っています。いやー良かった良かった。それはそうと、Web browsers over the last 28 years - YouTubeってすごいインパクトある動画ですね。

[ 2022-06-22 追記 ] 勤務先でコラム「IEの終焉に寄せて」を書きました。