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ブランド戦略の実際

買ったのは結構昔なのだけど、読み終えたのは割と最近の『ブランド戦略の実際(第2版)』について。

現代的な意味での「ブランド」とは、「自社商品を他メーカーから容易に区別するためのシンボル、マーク、デザイン、名前など」のことをさします。

本書にはレピュテーションという言葉は出てこないし、当然レピュテーションとブランドを対比して論じるようなくだりも無いから、上記の説明は自分にはやや狭いように感じてしまう。まぁブランドにしろレピュテーションにしろ、あまりこうカチッとした定義なり共通認識が無いような印象も正直あって、そこは文脈次第なのか、まだまだ自分の理解が浅いのか......。

頻繁にモデルチェンジを行う改良型製品では、消費者のブランド知名を高めるために、企業名を入れることが多いようです。

ここはちょっとわからなかった、です。モデルチェンジした結果として、それまでとはまるで別種の、つまり異なるブランドとして認知されてしまうリスクを下げる目的において、モデルチェンジ前後に一貫したラベル=企業名を含める、という理解で良いのかしら。

日本製の自動車や電気製品を海外で販売するときには、好むと好まざるとにかかわらず、すべての製品が「メイド・イン・ジャパン」という国のイメージを背負うことになります。

日本文化という「後光」を拝するという表現もありましたが、興味深い。あまり深く考えることはなかったけれど、確かに国や文化から連想が付いて回るブランドはありますな。それがブランドにとって好ましいケースもあれば、逆にそうではないケースももちろんあって。グローバルブランドの注意点としてしっかり記憶しておきたい。

一九八一年、米国日産自動車は、アメリカ人に長く親しまれてきた車名DATSUN(ダットサン、米国の発音では「ダッツン」)をNISSAN(ニッサン)に変更する決断をしました。

ダットサン、もはや記憶があやふやですが父親の車の趣味の影響か何かで慣れ親しんでいたラベルですけど、そんな歴史があったとはつゆ知らず。それをまた、こういう畑違いのジャンルの本で知ることの面白さよ......。

素晴らしいサービスブランドであっても、現場従業員が金銭的・精神的に十分報われる仕組みになっていないと継続は難しいのです。

逆に言えば、金銭的・精神的に報われない限り、従業員がサービスブランドの素晴らしさを維持・向上させることは難しいと言えるかな。留意したい。

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