親ががんになったら読む本
著
週末は、膵臓がん(最終的には肝臓にも転移していたらしい)を患い、お亡くなりになった義父のお通夜と告別式に参加したのですが、『親ががんになったら読む本』はまさに義父が闘病中に買って読んだ一冊です。もっとずっと前に、親しい同僚がお母様を同じく膵臓がんで亡くしていたのだけど、改めて自分ががんという病気についてどれだけ無知であったかを本書で思い知らされました。
私たちは、今、二人に一人ががんと診断される「がんの時代」を生きています。
がんという病気が、ごくありふれた存在であること自体は認識していたのですが、そこまで高い割合でかかる病気だとは正直思っていませんでした。同時に
半世紀前は難病の代表でしたが、今では、すべてのがんの6割以上、早期に発見されれば9割以上が完治する時代
というのは救いだなと。もちろん、発見した時点でどのステージのがんであるかや、年齢などにも左右されるのでしょうけど、早期発見・早期治療を心がけていれば、極度に恐れる必要はないのだろうと。
「つらいこと」、「苦しいこと」、「大変なこと」と悲しむだけではなく、人生の先輩からのメッセージが伝えられているという気持ちで、親と向き合い、学ぶことをお勧めしたい
一切取り乱すことなく前向きに、ある意味では達観して親のがん罹患と接することができるかどうか。言うは易く行うは難し、だと思います。ただ、義父の闘病を通じてがんについてより身近でリアルに知ることになったというのは、間違いなく自分には一種の学びであったと思います。少なくとも本書のような書籍を買って、より正しく・詳しく知ろうと思えたわけですし。
「家族は第二の患者さん」という言葉もあります。
これ、本当にそうだなと思います。詳細は書きませんけれど、まさしくそうだなと実感せざるを得ない状況を見聞きしました。このフレーズを知ることができただけでも、本書を読んだ意味はありました。改めて、義父のご冥福を心よりお祈りします。