Atomic Design ~堅牢で使いやすいUIを効率良く設計する〜
著
6月29日の覚え書き。会場は勤務先のすぐ近く(というか隣のビル)だったのですけど、DevLOVEのイベント「Atomic Design ~堅牢で使いやすいUIを効率良く設計する〜」にZoomでオンライン参加しました。講師の五藤佑典氏については、著書の『Atomic Design ~堅牢で使いやすいUIを効率良く設計する』を先月読み終えていたので、復習になればと思ったのが動機。
イベントのタイトルは、上述の書籍のタイトルを流用したようですが、講演のタイトルは「既存のフローからアップデートするアジャイル・デザインフロー」でした。まぁAtomic Designについてのお話はしっかり聞けたので、タイトルは割とどうでも良かったのですけどね。冒頭、書籍について触れ「アホみたいにコード書いてしまった」とおっしゃっていたのは、面白かったです(実際、ページ数の多くがコードに割かれていました)。
お話の肝は、デザインにおいてもソフトウェア同様、構造が大事というメッセージではなかったかと。デザイン(アイデア)の構造に問題があると、デザイン変更時に影響範囲がわかりにくく、故に意図せぬ不具合が発生しやすく、デザインが壊れやすくなってしまう。そうならないための手法のひとつがAtomic Designであり、パーツの粒度に依存関係を組み合わせ階層を定義することにより、特定の粒度のパーツに加えた変化の影響範囲を限定的にすることができる、と。
基本的に自分はAtomic Designのファン(謎)であり、素晴らしいメソドロジーだと思っている一方で、上述の依存関係については柔軟さが必要ではないかと思っています。自分が心のどこかで要素還元主義を信用し切れていない、というのが一番の理由ですけど、全体から帰納的に一部を見直す必要がゼロにはならない(できない)んじゃないかなーと。このセミナーでは、あまりそういう話の流れにはならなかったので、機会があればご意見を伺ってみたいところですが。
それはそれとして、講演の最後の方で紹介されたモブデザイニングという考え方がまた興味深かったです。難易度の高いデザイン上の課題に対し、複数のデザイナーが一緒に考え一気に解決する......というような手法らしいのですけど、ある意味、複数人によるデザインレビューの発展形という感じかしら。
[ 2018-07-02 追記 ] セミナーの全体が素晴らしく整理されているDevLOVEの「Atomic Design ~堅牢で使いやすいUIを効率良く設計する〜」に行ってきた - hiromitsuuuuu.log();が振り返りにはとてもありがたいです。