西穂高岳 山行
著
8月8〜9日の覚え書き。この週末、本来であれば10年以上ぶりくらいで沖縄に行き、CREATIVE ISLAND Vol.6「今すぐできる!アクセシビリティ」で講演をするはずだったのですが......あいにく、台風12号の接近に伴いイベントが中止となってしまいました。ぽっかり予定が空いてしまった週末、台風の進路をうんと南寄りにしたぐらい強力な高気圧が安定して居座っているのだし、これは山歩きに行かねば勿体無い!!ということで急遽、西穂高岳に登りに行くことにしました。写真は西穂高岳登頂 | Flickr - Photo Sharing!にまとめてあります。
1日目(8月8日)
- 5時40分頃に自宅を出発。最寄駅では松本までの乗車券と上野〜長野の新幹線自由席(計8,550円)を買っていたのだけど、北陸新幹線「かがやき」501号は全席指定席であることに気づく。
- 幸い、上野駅で差額720円を払って指定席を購入できた。混んでいるらしく、3列の真ん中の席しか空いていなかった。座席は8号車17B。
- 朝食は上野駅のコンビニで買ったおにぎり&サンドイッチ(395円)に、車内販売のコーヒー(310円)。やはり朝はコーヒー飲まねばだよ。
- 長野駅から快速の松本行きに乗り換え。9時過ぎに松本駅着、松本バスターミナルで10時発の新穂高温泉行きのバス乗車券を購入(2,880円)。
- 出発までは、バスターミナルの地下でトイレを済ませたりぼーっとしたり。その後、バスに2時間ほど揺られて新穂高ロープウェイの乗り場に到着。
- 2つのロープウェイを乗り継いで(片道1,600円)、西穂高口駅に13時前に到着。西穂高岳方面はだいぶ雲に隠れているけど、反対側はよく晴れている。
- 少しまったりしてから、山歩きを開始。わけなく14時前に西穂山荘に到着。予約を取っていなかったので、まずは宿泊手続きを済ませる。2食付きで9,500円。
- 割り当てられたのは本館2階、西穂高岳3号室の「白6番」。布団の位置まで指定されるというのは、いちいち相談して決めずに済むのでありがたい。
- 荷物を専用の棚に置いてから、昼食に念願の西穂ラーメン(900円)。今年から味噌味が始まったばかりだけれど、初めてなのでオーソドックスにしょうゆ味を選択。
- 夕食の5時までは、ひたすら山の雑誌とか、やたら在庫が充実している漫画を読んだり。まさかこんなところで『玄人のひとりごと』を見るとは。『しずかの山』全3巻は読了。
- 夕食は割と普通。ご飯はもちろんおかわりしました。食べてる最中にオーナーの方から翌日の気象解説があり、ピークハントは問題なさそう。
- 食後、翌日の朝食のお弁当を受け取ったら、早々に部屋に引きこもって惰眠。おやすみなさい。
2日目(8月9日)
- 早寝し過ぎたし、そもそも喉が渇いたりで夜中に何度か目が覚める。3時半頃、ふと思い立って外に星を眺めに出てみたら、もうオリオン座が出てるんだな。
- 4時過ぎに腕時計で時刻を確認したときには、そろそろ布団出なきゃーって思ってたのに、次にハッとしたらもう4時半過ぎ(汗
- 慌てて出発準備。軽く柔軟した後、5時前くらいに歩き始める。天候は、雲ひとつない晴れ。後ろを振り返るたび、かつて父が登ったという焼岳の雄大な姿が迫る。
- 5:11 丸山着、5:46 独標着、6:09 ピラミッドピーク着、そして 6:38 西穂高岳山頂着。確かに途中の険しさは半端なかったけれど、特に身の危険を感じることもなく無事に登頂できた。
- 上高地を見下ろすというのは人生初体験だったわけで、それもまた感動。笠ヶ岳や槍ヶ岳を眺めながら、西穂山荘で前夜受け取っていたお弁当の朝食をいただく。
- いつかは奥穂、前穂まで行ってやるぞと胸に誓いつつ下山開始。7:41 ピラミッドピーク着、8:01 独標着、8:36 丸山着、そして 8:52 には西穂山荘に戻る。
- そこでアイスコーヒー(500円)をいただいて、一息つくなど。滑落や死亡事故が数多く起こってきた山をなんとか登って帰ってきた、その安堵感と達成感でいっぱい。
- 天候的にも体力的にも問題ない、という判断のもと上高地への下山を開始。休憩なしで 10:31 には西穂高岳登山道出入口に到着。一気に観光客の姿が目につくように。
- そこから河童橋に向け散策。ほんの数時間前に、あの山の頂に自分がいただなんて信じられない。信じられないといえば、梓川の透明感もまた信じがたい美しさ。
- 11時頃に河童橋のすぐそばまで来て、川べりの岩に腰掛け、しばし穂高連峰を眺めつつ休憩、水分&栄養補給。そこを勝手に今回の山行のゴールとする。
- 時間はたっぷりあったし、明神まで行っても良かったけど、さすがに疲れていたので上高地バスターミナルに向かう。12時発の松本までのバス&新島々からの電車券(2,450円)を購入、整理番号29。
- 上着だけTシャツに着替えて、バスに乗車。13時過ぎに新島々駅着、14時前には松本駅着。
- 松本からどう帰ろうか迷ったけど、時間と乗り換えの少なさを優先してスーパーあずさ22号のグリーン券(人生初w)を購入。しめて9,470円。
- 17時半前に新宿着、自宅には18時頃到着。ミッションコンプリート。
今回の山行は、前週の唐松岳〜五竜岳 縦走でやらかしたような忘れ物もなく、非常に充実した内容となりました。何より、多くの書籍で上級者向けなどと紹介されることの多い西穂高岳に無事に登頂できたのは、これから引き続き北アルプスの山々を歩いていく上での大きな自信となった気がします。ルートを誤っても足を踏み外しても、誇張ではなく本当に命の危険がある山で、緊張感を切らさず歩ききったわけですから。しかし帰宅して気づいたのだけど、グローブの指の先が何本か、穴が開いてました。岩に対するグリップを効かせまくった結果かしら。
惜しむらくは、帰ってきてから風邪を引いて寝込んでしまったこと(月曜まるまると火曜の午前は会社を病欠)。今思えば、西穂山荘で右隣の布団のひとが嫌な咳をゴホゴホしてたんですよね......家に帰り着いてから異常なだるさを感じ、すぐ横になったものの翌朝に熱を測ったら39度。頭痛もあったため、当初は熱中症を疑ったのだけど、近所の診療所に行ったら「喉が真っ赤」と。しつこい喉風邪に一週間弱も悩まされ、ようやく全快した感じ。混雑期の山小屋ではどうしても一畳に二人とかいう狭さで寝るわけで、近くに風邪をひいたひとがいては避けようがありません。風邪にかかりにくい、もっと強い身体を作らない限りは。