Webデザイン・コミュニケーションの教科書
著
今更ながら、だいぶ昔に読み終えた『Webデザイン・コミュニケーションの教科書』について覚え書き。株式会社ツクロアの秋葉ご夫妻の著書です。旦那さまの秋葉秀樹さんのほうにはその昔、Firefox Developers Conference 2012 in Osakaのトークセッションでいじっていただいた、もとい非常に良くしていただいた記憶があります。「はじめに」にあるWebデザイン自体もコミュニケーション
というフレーズに、のっけからビビビと来ました。ほかにも、本書でお気に入りのフレーズとしては
求められていることは、まだ誰も答えとして目に見ていないものを形にしていく作業
会話すること、考えを引き出すことは、デザインワークの基本
レイアウトや技術でデザインを解決するより、ユーザーの欲求を知ることの方が先決
などがありました。ただ、対象としている読者はp.14で主に
- 会社に入って1〜2年目のWebデザイナー
- DTPやグラフィック関連など紙媒体を主としたデザイナー
- 会社勤めだが、他の会社に転職を考えているWebデザイナー
- 独立を考えているWebデザイナー
と定義されており、自分は見事にどれにも当てはまらなかったというw まぁそれを承知で読み進めたのですけど、いろいろ参考になりました。2-1の「伝える」という節で紹介される、乗り換え案内のアプリにおけるデザインプロセスとか、2-3の「コミュニケーションをデザインに落とし込む」で提示される紙とWebの違いなんかは特に。もっとも、7-5の「ユーザーの好みを記憶する」で、ターゲットユーザーによっては、ブラウザの機能に頼ってはいけない場合がある
からと、文字サイズ変更ボタンを実装することの合理性を主張されていた点については、それも確かに一案とはいえ、自分は賛同しかねますけども。