東北地方でもWebアクセシビリティやってきた!!
著
勤務先とメンバーズさんの共催イベント、グループワークを通して「Webアクセシビリティ」を知ろうが18日に無事開催されました。自分は前日、17日に定時退社して仙台に向かい、3月に仙台オフィスを退職された方の送別会というか慰労会に参加。その日の晩はアパヴィラホテル仙台駅五橋に泊まって、翌日はチェックアウトのギリギリまで講演スライドを調整するなどした後、メンバーズの鈴木さんとえびそば えび助で待ち合わせ。美味しいえびそば&えび餃子をいただいてから、イベントの準備&本番に臨みました。このイベントでは、4つのグループに分かれてのグループワーク(宮城県内の自治体サイトをひとつ選んで、アクセシビリティ上の課題を抽出しその改善提案を検討)がメインだったのですけど、それぞれに興味深い気づきが発表されて面白かったです。以下は、発表を聞いての個人的な感想:
- 大衡村
- 村長室がメンテナンス中、というのはどうやらまた逸材が...セクハラで訴えられた宮城県大衡村の村長による記者会見がもはやコント - Togetterまとめの件に絡んでの事態っぽいですが、さもありなん。ヘッダー画像だったり組織図の代替テキストが不十分なあたり、ごく基本的な対応もまだまだという印象。
- 東松島市
- 文字サイズやら背景色の変更ボタンがあったり、なかなかこうアクセシビリティを頑張ってる感はあるものの、文字を大きくすると文字同士のかぶる部分があったり、背景色を変えると文字色と同じになってしまう部分があったりと、詰めの甘さが残念な感じ。その手の機能の実装は必須ではないわけですが......。
- 栗原市
- 透明な画像を大量に埋め込んでは、いちいち「ここから○○です」「○○はここまでです」というような代替テキスト(ならびにtitle属性)を指定しているのは、それがスクリーンリーダーの利用者に良かれと思ってのことでしょうが、おせっかいな印象は拭えません。この点についての自分の考えは、Re: 第18回 XHTMLの設計〜状況に合った要素選び(3)〜に書いた通り。
- 登米市
- いろいろ衝撃的なサイトでした。まずトップページにIE8以上以外のブラウザでアクセスすると、キービジュアル的なものが見えない状況に陥っているようで、そんな目立つ不具合が放置されているということは、ひょっとして職員の皆さんはIEしか使っていないのかしら? とかいう。
今回のイベントの経緯なんかは、僕なりの「東北地方でもWebアクセシビリティやろうぜ!!」に書いていた通りですけど、PC&ネット環境持参というハードルが高すぎたのか、思うように参加者を集められず、共催した両社以外からの参加者が少なかったのは残念。しかし、今回のイベントはあくまでスタートを切っただけのこと。東日本大震災で被災した地だからこそ、そこでWebデザインに携わっている皆さんには積極的にアクセシビリティに取り組んでいただきたいですし、むしろ日本のWebアクセシビリティは仙台から底上げしてやるぜくらいの勢いで、今後何かしら継続的にイベントなり勉強会なりが企画されるようになって欲しい......最初のセッションでの、鈴木さんの講演を聞きながら改めてそう感じました。
当日参加された皆様、また会場を提供してくださり、運営に尽力してくださったメンバーズの鈴木さんをはじめとする皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました。これからも、東北地方でもWebアクセシビリティやっていきましょう!!