現場のプロが教えるWeb制作の最新常識 知らないと困るWebデザインの新ルール
著
まぼろしの小林さんのご厚意でいただいた『現場のプロが教えるWeb制作の最新常識 知らないと困るWebデザインの新ルール』、発売記念イベントに参加後、先月CSUNに行った際に持参して「ほぼ」読み終わっていたのですけど、残っていた箇所も最近になってようやく読み終えました。これでもか!!というくらいWebデザイン、特にビジュアルデザインとフロントエンド周りの最新トピックスを豊富に取り上げてますので、この4月からWeb業界に入ったばかりという人がざっと眺めてトレンドをつかむのに良さげな感じです。眺めていくなかで、これは!?と思う項目があったら、そのページのなかで紹介されているWebサイトを実際に見に行くなり、関連用語をググるなりして深堀りする感じで。以下、個人的に気になったポイント:
- p.9のレスポンシブWebデザインの説明について。
画面サイズに応じてコンテンツをそれぞれに最適なレイアウトで表示させる
という説明は、誤りというわけではないにせよ、やはりRWDについて語る文脈で「最適」の2文字を使うことを避けてきた自分の立場からすれば、違和感はあります。分かりやすさを優先させた結果かなとは思いますが。 - p.15の「動画を使った背景」の見出し直後で、「1-02」という直前のチャプターを参照しているくだりがあるのですが、他のページではともかくそこでだけ?具体的なページ数を記載していなかったのは、単純に参照先が直前過ぎたせいかもしれませんけど、若干不親切というか、ページ数を記載する方針で統一して欲しかったかなと。
- p.15でアシタノシカク株式会社のキャプチャに付記されている番号、「02」とありますが「03」の誤記のようです。
- p.19の「Data URI scheme」の見出しから始まる段落で、「Scheme」と大文字のSから始まる表記がありました。どっちでも良いとは思いますが、揃っていなかったのがどうしても気になってしまったという......自分、完全に病んでます。
- p.33冒頭の見出し「Infineite Scrollの実装」のところ、Infinite Scrollの誤記のようです。
- p.42でWebフォントの利点を列記しているところ、本書の主眼がアクセシビリティにないことは重々理解しているつもりですが、ここでは触れていただきたかったなと。あとは、普通に選択してコピペできる利便性とか。世の中的にコピペが盛り上がっている昨今とかは関係なく。
- p.50で「各デバイスの動向」見出しからはじまる本文のところに「今年の秋に」という表現が残っていました。そこは書籍ですので、具体的に何年かというのを書かないといけなかったでしょうね......。
- p.58にある「備えていきているので」というのが「備えてきているので」の誤記に思えました。
- p.72でAndroidのブラウザの状況を解説されていますが、もっと激しくdisっていただきたかったです(謎)。あと、WebViewへの言及が無かったのはやや片手落ちの印象がありました。
- p.81に出てくる「コーディングからは外れるが」というくだりの意図がつかめませんでした。JavaScript APIを使うこともコーディングといえばコーディングなわけで......本来の意図は「マークアップからは外れるが」だったのでしょうか?
- p.99にある見出し「CSSフレームワークはSemanticsであるべきか」の「Semantics」は、「Semantic」(形容詞)のほうがしっくりするなと思いました。
......例によって、しょうもないツッコミ、重箱の隅つつきばかりで申し訳ありません(が、小林さんからはこういう反応を期待されていた気がしなくもありません)。ともあれ、昨今のトレンドを広く浅く手っ取り早く把握したい向きには本書ほどうってつけの本はおそらく無いでしょうし、お値段的にもフルカラーでこの情報量はお得感があると思います(僕は無料でいただいてしまったわけですが)。そして、本書のFacebookページでは盛んに情報提供が継続されていますので、そちらも要チェックな感じであります。著者の皆様、ありがとうございます&お疲れさまです。引き続き、勉強させていただきます。