@kazuhito
Kazuhito Kidachi's Personal Web Site Since 2000

入門 HTML5

読み始めたのは結構前のことだけど、読み終えたのは実は最近というのが、同僚の矢倉さんが監訳したMark Pilgrim著『入門 HTML5』。本書はCCライセンスで公開されているWebサイト、Dive Into HTML5の日本語訳のオフライン版というか、紙媒体版というか。一通り読み終えてみて、入門書としてよくまとまっているというのと、加えて著者独特?の面白おかしい言い回しが時折痛快ですらあるのが印象的でした。僕は原文を全然読んでいないのですが、後者についてはさすがの矢倉さんも苦労したようで、悩むよね - Pebbles

まあ、Dive Into HTML5は公開されたときに「これはすごい」って感動して、cc-byだったからじゃあ自分で翻訳して公開しようと思っていて。それで、2009年の終わりに実際に第一章を訳したんだけれど、あまり自分の訳にしっくりこなかったり、他の章を進めようにも英語の言葉遊びやらが多くて、難しくてやめてしまった経緯があり。“Video in a Flash (Without That Other Thing)” とか、どうしたらいいかわかんなくて。

と記しています。僕も何冊か監訳というかたちで書籍の出版にかかわってきたから、そういう部分の苦労というか、原文の魅力をいかに日本語で伝えるか的な部分の難しさを多少知っているつもりだけど、本書に盛り込まれている「面白おかしい」言い回しの量から察するに、相当大変だったろうなと思います(お疲れさまでした)。個人的には1章「ここまでの道のり」と、10章「マイクロデータによるマークアップの拡張」がお気に入り。マイクロデータについては、以前からマイクロフォーマットのような取り組みに興味を持ち続けているからで、第1章についてはHTMLの歩んできた道のりをとてもわかりやすく伝えていて勉強になったのが理由。

極端な話、この1章だけでも本書を買ってよかったなと思いました。が、実は買わなくてもその部分の日本語訳はHow Did We Get Here? - Dive Into HTML5 (日本語訳)で読めたりします(本書と無関係ながら矢倉さんによる訳文で、経緯は訳したよ - Pebbles参照)。あと、3章「HTML 文章の構造と意味付け」に相当する部分ついては、hail2u.netの長嶋享さんが独自の訳を公開されているので(What Does It All Mean? - Dive Into HTML5の日本語訳 - Weblog - hail2u.net参照)、どんな内容か気になる人は目を通してみると良いと思います。まぁ比較的買いやすい値段だと思うので、Web系エンジニアな人は買ったらいいと思います!なんといっても、表紙がオサレでエンジニア風情を気取れる(謎)オライリー本ですし。

現在地:ホーム > 覚え書き > 月別アーカイブ > 2011年8月 > 入門 HTML5
Google カスタム検索を利用しています