バカになれる人はバカじゃない
著
いつからだろう(5月からだったか?)、結構な忙しさが続いていて精神的に参っていたのですが、そんな時期に読んだのが小宮一慶著『バカになれる人はバカじゃない』。あまりに心が暗黒面(何)に引っ張られすぎていると思ったときは、簡単に読み終えられる文字量の自己啓発本を読むだけで、少し救われるようなことがあるのを知っているから。
タイトルは微妙に恥ずかしい感じ(謎)だけど、内容的にはタイトルほど「バカ」をテーマとして扱っているわけではなく、小宮氏の単なるエッセイ集との印象。この方の本は過去にも読んでますが、本書を通じて意外な経歴の持ち主だということを知りました。具体的にはカンボジアのPKOで選挙を監視するボランティアに参加したとか、過去には企業買収やフリーペーパーの発行で失敗を味わっていたこと、5年前に肺がんの手術を受けていたこと、飛行機の座席位置がきっかけとなって東京銀行から転職したこと……。そうした部分で興味深く読ませていただきましたが、ほか個人的に気になったフレーズをいくつか:
たとえどんなに小さな行動であっても、いや小さな行動だからこそ大事であると考えるべき
口先だけで言っていて行動が伴わないのは、信念ではない
よく働いた一日はよく眠れ、よく生きた一生はよく死ねる
利益を出すために仕事をするのではありません。利益が出るくらい良い仕事をするのが、本当の働き方
ひとつのことを徹底してできる人は、また別のことも徹底して、極めていくことができます
理解は偶然、誤解は当然
大切なのは、「利」と「義」を一致させること