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Re: X-0 JAXAi閉鎖。そして日本宇宙フォーラムとの関係考察

28日に惜しまれながら閉館したJAXAiについて、文系宇宙工学研究所の金木犀さんがX-0 JAXAi閉鎖。そして日本宇宙フォーラムとの関係考察という記事を書かれていました。そのなかで

仕分けの傾向を見ると、標的とされたのはJAXAi本体というより、運営を委託されている(財)日本宇宙フォーラム(公式HP)だったのではないでしょうか。

という意見を書かれており、まぁ確かにそういう側面はあったかもしれないと思いつつも、

なぁなぁの委託と、癒着としか見えないJAXAと日本宇宙フォーラムの関係。それが廃止判定となって返ってきた、そう理解しています。

という理解はちょっと違うかなと。客観的にみてJSFは明らかに外郭団体…いわゆる天下り先などというレッテルを貼られても致し方ない組織だとは思いますが(なんて元職員である僕が書くといろいろ問題があるかもしれませんが)、金木犀さんが表現されているほどJAXAとJSFが蜜月の関係にあったかというと、そうでもないと僕は考えています。そう考える根拠が、国際宇宙大学(ISU)日本連絡事務所です。

ISUの連絡事務所は、歴史を遡ればまだ大貫美鈴さん(@mszmail)がお勤めされていた頃の清水建設宇宙開発室内に立ち上げられ、その後、当時のNASDAからの業務委託というかたちでJSFに移管されました。僕が退職した時点ではまだJSFが日本連絡事務所として国内外とのパイプを築いていたのですが、ふと気づいたときにはプライム・インターナショナルという会社に業務が移され、さらに現在は東急エージェンシーが実施しているようです。コスト削減を合い言葉に、それまで随意契約していた業務であっても一般競争入札に移行させるというNASDA/JAXA側の方針転換が背景にあってのことと理解していますが、金木犀さんが癒着と表現されているほどの関係がもし実在していたなら、連絡事務所業務だって今なおJSFが受託していて然るべき、と思うのです。もちろん、業務の金額規模はJAXAiの運営とは桁違いでしょうし、その例だけをもって異論を唱えるのは無理があると言われれば、それもそうだと思いますが。

連絡事務所業務の運営母体がコロコロ変わるのってどうよ?というのは、元JSF職員という立ち場を抜きにしても、ISUのいち卒業生として強く疑問を感じざるを得ませんが(だってISU本体はもとよりさまざまな「人」とのつながりが重要な業務ですからね)、それはまた別のお話。

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