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きっとそれはプロジェクト管理の問題

@t_maniaさん経由で知った後輩のテストフライトという記事について。設計思想だとか、工作精度とか、複数の論点が入り交じってはいるものの、総じて試験飛行の進め方がよろしくなかったことに言及されている点で、興味を惹かれました(先日Re: Meister 6 / 13 第五回テストフライトのなかで、試験飛行について書いたばかりってことで)。

別に最初のTFから上手くこなす事を期待はしてない.ゴタゴタはどの年だってあるよ.でもね,彼らは心構えが足りてない.回転試験をちゃんとしてないとか,流用するパーツについても何も知らないのにOBに聞こうとしないとか,はっきり言ってTFを甘く見てる.

例によって(おい)現役だった頃の僕自身を棚に上げて書かせてもらうと、これらを改善するにはプロジェクト管理PDCAサイクルを習得するしか無いのでは、と思います……心構えも大事ですが。やれ機体の設計や製作がどうの、試験飛行の運用がどうのという以前に、そうした部分の理解や実践にチーム内でバラツキがあると、それが回り回って工作精度のブレや試験飛行での段取りの悪さ、場合によっては事故のようなかたちで表面化してしまうような。

プロジェクト管理がしっかりできていれば、たとえば試験飛行に臨むためのクリティカルパスの一つにプロペラの回転試験があることをチームの誰もが理解していたはずで、それをスキップして強行するなんてことにはならなかった(試験飛行の延期が自ずと確定した)ハズです。無理矢理スキップして臨めば、待っているのはお金の無駄遣いとか事故の可能性とか、それこそ負の影響のほうがずっと大きいわけで。またPDCAサイクルについていえば、たとえば昔の機体の一部(nagahiroさんが指摘しているところの通称つなぐ君)を流用する行為がPDCAの「C」をしっかり踏まえたうえでの「A」であるなら、書かれているほどのちぐはぐな対応は発生しなかったハズで、云々。

この辺の話って、現役とOB間のコミュニケーションみたいな論点が絡み始めると途端に話が複雑化するのが難しいところだけど(いや単にチーム固有の事情が絡むことで難しく「見える」だけか?)、人力飛行機を製作するうえで必要不可欠な知識として、プロジェクト管理の習得は義務づけてしまったほうが良いと思うんですけど、どうでしょうね。タイムマシンがあって、サークルに入ったばかりの頃にもし戻れたら、僕はそれを学ぶことからやり直す思うんだけど。

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