Web標準と学習曲線
著
先月幕張でお会いしたMollyへのインタビュー記事が、UI10(User Interface 10 Conference)のサイトに掲載されていました。「Web Standards in the Real World: An Interview with Molly Holzschlag」というのがそれ。Web標準、特にCSSについての言及が多かったのですけど、特に気になったのがAre there any caveats to standards-based design?
という質問に対する彼女の回答、The learning curve to develop for standards is very high and demands that people constantly learn.
です。
インタビューの最後のほうでも、CSS is ready for prime time, but again, it's a huge learning curve.
ということで改めて学習曲線のことを引き合いに出し、注意を促しています。学習曲線というのは、横軸に学習時間、縦軸に学習を通じて得た知識量をとり、その相関をグラフ化したもののことですね。highとかhugeとか言われても、直感的にはピンと来ないのですけど、意味するところとしては学ぶべき事柄が多く習得には一定の時間を要する、ということでしょうか(多分)。このあたり、実際の具体的なデータみたいなものがあると分かり易いと思うんですが、どうなんでしょう。最近では、CSSでしかレイアウトをしたことがなく、テーブルレイアウトに馴染みが無いという人もちらほら登場しているようなので、学習曲線の傾向も時代の経過と共に少しずつ変化していくのでしょうが。
個人的に最近気になることといえば、CSS実装が浸透し始めているのは良いことだと思うのですけど、そこ(=CSS)にばかり注意が集中してしまい、適切な文書構造の重要性や必要性がなおざりにされたりしてはいないだろうか?という漠然とした懸念。Blogのデザインカスタマイズなんかそうですね。表層部分のみに意識が集中してしまうと、結果としてWebのもつ可能性を十分に引き出せない結果に陥る可能性があります。