MOONLIGHT MILE #10
著
太田垣康男著「MOON LIGHT MILE 10(10)ビッグコミックス」を読了。漫画の単行本なんて滅多に買わないもんで、偶然オリオン号開発日誌 Second Editionの「忘れないうちにやっておこう。Moonlight Mile 10巻」を読み、既に発売されていたことを知った次第。ソフトのバージョントラッカーみたいに、特定の単行本の発売状況を簡単に把握できるようなサイトってあるのだろうか。後で探してみよう。
本作では、ISAという架空の組織が登場します。International Space Association、国際宇宙機構だそうです。世界中から16ヶ国が参加、宇宙開発関連のリソースをすべて一元的に管理。組織的にはNATOに似た形態、そして資金力では国連を圧倒的に凌ぐ、との設定。このような巨大組織が果たして実際に構築されうるかといえば相当に怪しいけれど、しかし可能性が0とは言えないように感じられ、なかなか面白い設定だなと思いました。国際宇宙ステーションに参加せず、独自路線を黙々と突き進む中国と、アメリカを大黒柱にすえて有人宇宙活動を続ける国々の双方が、現時点で(少なくとも表面的には)国際協調を謳おうとも、将来的にこの漫画で描かれている対立関係となり得るような気がしなくもないわけです。既に部分的にはそうなっているかもしれないし。ただ、今のところはヨーロッパ各国にしろロシアにしろ(そして日本にしろ?)、自国のアイデンティティというかイデオロギーを宇宙開発分野に投影することに一定の価値を見出しているように思えるので、短期的にはISAなんて出来っこないとは思いますけどね。
さてさて、吾郎と理代子の子供はどうなっちゃうんでそ(当然既に結果はスペリオールに出てるんだろうけど敢えて知らないようにする)。次の巻の発売が楽しみ〜。