2008年破綻する家計生き残る家計
著
荻原博子著「2008年破綻する家計生き残る家計—あなたの資産を確実に守る方法」を読了。この手の本といえば、一時期森永卓郎氏の著作にハマっていた時期がありましたが、しばらく経済方面の本自体から遠ざかっていたので、たまには必要かなと。ちょっとセンセーショナルなタイトルに惹かれたし、荻原氏のお名前はよく耳にしていたので。
この本の中では、およそ2007〜2010年が日本に、そして家計にとって非常に重要なターニングポイントとなるであろうことを予測しています。根拠として挙げられているのは住宅ローンの金利アップによる返済額の大幅増、築30年超のマンションの割合の増大、オフィスビルの空室問題の深刻化、財政再検証後に予想される国民年金の加入者負担増、郵政民営化に伴う混乱の懸念、団塊の世代の同時大量退職、少子高齢化に伴う日本の人口の減少傾向への転化、小泉政権の交代後に予測される消費税率のアップ、などなど。直接的には影響を被らないであろう事項であっても、見逃せないポイントばかりです。日本の人口が実は既にピークを過ぎているかもしれない、というのは驚きでした。
国債にまつわる問題を読むにつけ、多少の消費税率アップもやむなし(もちろん積極的に望んだりなんてしませんよ)と考えますが、しかし政府にはまず第一に安心して親が子育てをできるような優遇税制の施行なり教育環境の整備なりをお願いしたい。さもなくば、国を支えるはずの「働き手」が減り続ける負のスパイラルから抜け出せないわけで。