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利用者への配慮が足りない中央省庁のWebサイト

日経BPガバメントテクノロジーの記事で、「主要省庁17サイトのアクセシビリティをJISの基準で点検 利用者への配慮が足りない中央省庁のWebサイト」を読みました。『日経パソコン』が独自に作成した項目により100点満点で評価したそうですが、そのような形式に基づく比較というのは、一般に理解が容易で受け入れられやすい反面、点数化の仕組みが果たして適切かどうかを疑って考える必要があるのではないかと思います。
得点の算出方法は同記事内において明記されてはいるものの、少なくとも僕には、項目の重み付けというか得点配分がやや不自然に感じられる部分があります。たとえば、「視覚障害者などの利用に配慮しているか」の項。あらゆる非テキスト情報に対して代替情報を提供すべきという意味では、alt属性の有無(これは当然その内容が適切であるとの前提でしょう)もプラグインが必要なコンテンツの代替情報の有無も等価だと思うのですが、配点には実に1点から4点までの開きがあります……配点の論拠までは記載されていないのでその意図するところは不明ですが。個人的にはWebアクセシビリティの優劣を数値化して比較するなんてことは不可能だし意味が無いと感じているので、余計に不自然さを感じるのかもしれません。
そもそも、昨年6月に公開されたウェブコンテンツJISへの対応状況を今の時点で調査するのはタイミング的にどうよ?という話もあります。日常的にWebアクセシビリティを意識して運用しているところはともかく、そうでなければ結局は「新たに」予算を獲得して対応することが予想され、とすれば次年度すなわち今年4月以降になってようやく具体的なアクションが取られ始めるのではないか?と。別にそれを是とするつもりもありませんが。

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