考える技術
著
出張期間中まともに読み終えた本というのが残念ながらこの一冊のみでした、大前研一著「考える技術」。
お名前だけは以前より耳にしたことがありましたが、著作を読んだのはこれが初めてだと思います。何気に大学の先輩だったりするんだなぁ。しかしその経歴が面白い。応用科学科に入学して石油化学の行く末に見切りをつけ、大学院では原子力工学を学んで入社した先では自分で原子炉を設計できないことを悟り、そして遂にマッキンゼーというコンサルティング業界に身を投じたのだそうです。
本書は、氏の論理的思考法とそれを身につけるためのトレーニング法を紹介したもの。郵政民営化についてと、もし貴方が三菱自動車のCEOにスカウトされたら?っていう2つの例題の解説がややわかりにくかった(これは単に僕に周辺知識が無いだけで、普通のビジネスマンが読むぶんにはむしろ面白いのかもしれない)けれど、ほかは概ね参考になりました。
特に複数の事象を単なる現象(結果)と原因とに切り分けて捉えること、仮説ではなく事実をしっかりと認識すること。この二つは自分にとっては簡単そうに思えてなかなか実践できていない部分。まだまだ修行が必要そうです。