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テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。

ちょこちょこ読み進めてきた『テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。』、ようやく読了。経済については完全に疎いほうであり、内容をちゃんと理解したとは到底いえないけれど、斎藤幸平氏による解説のおかげもあって、バルファキス氏の主張は大筋、捉えることができた「つもり」。

間違った通説とは、資本主義は自由であり効率であり民主的であり、一方、社会主義は正義と平等と国家主義を目指すというものだ。

まさに、自らちゃんと学ぼうとすることなく、そういう通説を鵜呑みにしてきたなーと反省したくだり。

資本主義は交換価値が貪り食う経験価値が無限に供給されることを前提としているのだ。資本主義は常に商品化から逃れてきたなにかを発見し、それを商品化しなければならない。

......そう捉えるとなると、途端に資本主義が空疎で脆弱なものに映りますし、よくもまぁ今日まで続いたものだと感心もします。人類史からすれば一瞬にも近しい時間でしかなかったけれど。

クラウド資本が人類にもたらした真の革命とは、何十億もの人々を、無償で労働をするクラウド農奴へと変貌させたことだ。現代の農奴は、クラウド資本の再生産をその所有者の利益のために嬉々として行っているのだ。

本書のタイトルにある「テクノ封建制」とは何か、を端的に説明しているように思えたのが上記の一節。上記の変化の成れの果てとして、今日のテクノ封建制があると。

クラウドは奪う。だがクラウドはまた、自由と民主主義を取り戻したい人たちに与えもする。どちらのほうがより優勢になるかを決め、そしてそれを証明していくのは私たち次第だ。

本書の特に前半部分において物事の二面性、両面性が語られたけれど、クラウドとてその性質からは逃れられず、もたらすのは決して脅威ばかりではなく機会もあるわけですね。

デジタル技術が私たちの生活に欠かせないものとなり、公的な意義を持つようになっているからこそ、そもそも私企業に十分な規制もないまま、管理や開発を委ねることは本来許されるべきではない。デジタル経済を〈コモン〉に転換するにはどうすればよいのか、私たちは真剣に考えなければならない。

上記は、最後の「解説 日本はデジタル植民地になる」に記された、斎藤幸平氏の言葉。EUのDigital Markets Act(DMA)とか最近の話題でいえば日本のスマホソフトウェア競争促進法(スマホ法)は、見方によってはコモンへの転換の端緒とはいえないでしょうか。

にしてもクラウド起点、デジタル起点で起こる変化があまりに急かつ影響範囲が広すぎて、もはや行政も教育もぜんぜん追いつきようが無い感。そこにどう抗っていくか、を自分なり考えていきたい。

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