[新版]未来を予見する「五つの法則」~世界はどこに向かうのか~
Amazonで田坂広志先生をフォローしていたところ、新著『[新版]未来を予見する「五つの法則」~世界はどこに向かうのか~』の案内が突然、舞い込んできて驚きました。もちろん即、購入&読了したのですけど、目次の末尾にあるように
本書は、単行本『田坂広志 人類の未来を語る』に加筆・修正を行い、改題して新書化したものです。
とのこと。私はすでに『田坂広志 人類の未来を語る』を読んでいましたが(田坂広志 人類の未来を語る~未来を予見する「12の洞察」~)、期待通り最近の世界情勢が反映された内容で、買って正解でした。
社会や国家を巡る状況が急速に変化し、民意も急速に変化するにもかかわらず、その民意は、何年かに一度の選挙でしか政治に反映されないという問題
なるほど、これは深く頷かざるを得ないですね......もはやこれは程度はさておき全世界共通で起こっている問題ではないかな。民意と政治、両者のあいだにある時差というか摩擦?が、これまでになく大きくなっている印象。
「論理的思考」の技法は、そもそも、「論理的整合性」を重視し、「矛盾」を排除する思考であるため、物事の発展の原動力であり、生命力でもある「矛盾」について、それを「止揚」する視点を持たない。
論理的思考がもてはやされて久しいように感じますが、そう言われてしまうとなるほど、万能ではないどころか残念なアプローチにすら思えてしまう不思議。それがつまり割り切らないことの大切さにもリンクするわけだなあ。
筆者は、「民主主義」を改革し、成熟させていくためには、「人工知能の政府機能への導入」が大きな鍵になると考えている
他のくだりでも、AI技術に対する一定の信頼、信用を感じ取ることができたのですけど、どうなんでしょうね......私はまだ、田坂先生ほどAI技術を信じることができない節があって、政治に取り入れるのは危なっかしく映ってしまうのだけど。
我々が当然のように受け止めている言葉、「経済成長」「競争戦略」といった言葉が、究極、人類全体を、どこに導くのか、その冷厳な現実を直視する賢明さを持たなければならない。すなわち、すべての国家が、「どこまでも経済を成長させなければ」と経済成長を続けていけば、いずれ、地球上の資源が消費され尽くしてしまうという冷厳な現実。
そう、ゆえに全人類が地球を俯瞰するような視座、視点を持つべきだし、インターネットや宇宙開発をその目的においてよりよく活用できたらと私は思うのだけど......個人レベルで可能な次の一歩が見つけられず、足掻いている感じの今日この頃です。
@kazuhitoは、木達一仁の個人サイトです。主に宇宙開発や人力飛行機、Webデザイン全般に興味があります。Apple製品と麺類とコーヒーが好きです。南極には何度でも行きたい。アクセシビリティおじさんとしてのスローガンは「Webアクセシビリティ・ファースト」。