Re: 40代以上に共有したい中年期のキャリア論
40代以上に共有したい中年期のキャリア論というスライドを、はてなブックマーク経由で興味深く拝見しました。40代どころか私はすでに50代なので、微妙に数字上のギャップは痛感しつつも対象読者の一人として、とても面白かったです。
いま私が人生の絵図を描くなら、螺旋階段を描くかな。ヘーゲルの「事物の螺旋的発展の法則」、人生にも当てはまるだろうと思っていて。いっぽうで、山歩きを趣味としている以上、山をメタファーとする絵図もしっくりくるのですよね。実際、取締役を退任した際にはひとつの山に登頂してから安全域まで降りてきた
と記してますし。
とはいえ人生の全部が全部、この先下り坂とは思えない(思いたくない)気持ちがあります。そこは田坂広志先生の言葉、「死とは、人生の終わりではない。死とは、成長の最後の段階である。」を信じたい。人間誰しも死の瞬間まで成長なり発展を目指すべきだし、実際それは可能であると。身体能力とか記憶力とか、部分的に切り出せば間違いなく下り坂を降りてるところはあれ。
あと、後半に出てくる「喪失」の位置付けについては、「返却」と捉えるべきかなと。最近お気に入りのストア派哲学だったり、古くは故・松井孝典先生の「所有は共同幻想」論からの影響を受けて、自身の身体も命も何もかもすべては借り物っていう意識があるから。喪失って捉えると若干しんどいけれど、単に借りてたものを返すだけって考えたら少しは気持ちラクにならないかなあ?
それはそうとこのスライド、林さんの手がけたものとは当初はまったく気づかず......ご本人のBlog記事、誰かの何かになるかもしれない、ならないかもしれないことを共有すること: 心のうちを読んで、初めてそれと知った次第。
そうして作ってみたそれを人と共有したとき、誰かの何かになるかもしれない。ならないかもしれないけれど、共有した先の、その人の力をもって、自分の想定や期待を超えて、何かに役立ててくれるかもしれない。
すごく共感できる考えです。当サイト(私の個人サイト)が、まさにそんな感じ。特別役に立つような情報を載せているわけではないし、ごく個人的な覚え書きばかりだけれど、ひょっとしたら自分以外の誰かの・何かの役に立つことがあるかもしれないので以下略。それ以前にWeb制作を生業にしてきた身として、100%コントロール可能な実験場が必要という動機が強いですが、それはそれとして。
@kazuhitoは、木達一仁の個人サイトです。主に宇宙開発や人力飛行機、Webデザイン全般に興味があります。Apple製品と麺類とコーヒーが好きです。南極には何度でも行きたい。アクセシビリティおじさんとしてのスローガンは「Webアクセシビリティ・ファースト」。