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水野学のブランディングデザイン講義

水野学のブランディングデザイン講義』は、長いことAmazonの「ほしい物リスト」に突っ込んだままだったのが、少し前にKindle版の値が下がったタイミングで買って読んだ本。全体的にすごくわかりやすく、また納得感も強かったです。

1個の大きな石じゃなく、小さな石が微妙なバランスでいくつも集積されて、ひとつの山をつくっていく。ブランドはそうやって成立しています。

セミナーで私も偉そうにブランドとかブランディングについてお話しさせていただくことがあるのですけど、上記は「そうそうまさにそれよ!!」という比喩でした。明記こそされていないものの、長い時間を要するプロセスであるとか、短期的・即時的な成功だけをもって評価はしにくいといったことも、暗に表現されていると感じます。

センスとは、集積した知識をもとに最適化する能力である

これもまた激しく同感、うなずきすぎて首がもげるというやつで、素晴らしい定義だなーと思いました。私は特に最適化する能力という部分が好きで......そこにはおそらく、さまざまな切り口・文脈で全体最適と部分最適のバランスを取る能力も包含されているのだろうなと。水野氏の別の著書、『センスは知識からはじまる』も読んでみたくなりました。

かならず確認するのが、企業の「目的」と「大義」です。というのもぼくは、企業の活動はすべて、この2つから生まれていると思っているんです。

目的と大義の両方をあわせて、昨今ではパーパスだの経営理念などと呼ばれているのかもしれませんけど、なるほど改めて組織の大義とは何かを考えてみると面白い......以上に、どこかこう背筋を伸ばさないといけないような想いが湧いてきますね。

正しいと思うからといって、乱暴に言葉をぶつけていいわけじゃない。むしろ、正しいと思うことほど、慎重に伝えなくてはいけない

これは、できることなら若い頃の自分に、アドバイスしてやりたかったフレーズ。私は常々、正しさとは相対的ということを信ずるようにしているし、それを前提としたコミュニケーションを心がけている「つもり」ではあるのだけど、ふとした瞬間に絶対的な正しさを盲信し錦の御旗ぽく掲げてしまう(しかも無意識に)ことが今でもゼロではないと思っていて......気をつけなければいけないですね。そのいっぽうで

おそれることなく、「正しい」と思うことを口にできるか。その覚悟が、デザイナーやクリエイティブディレクターには求められている

とも書かれていて。まぁ両者が矛盾しているわけではないし、要は言葉を選ぼうってことだと思いますが、頑張ります(謎

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