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さくらインターネットに送った意見

当サイトは2006年5月より、さくらのレンタルサーバ スタンダードで運用しています(さくらインターネットでファイナルアンサー参照)。実に18年以上の長きにわたり、私はさくらインターネットのサービスを愛用してきたわけです。それだけに、同社がアクセシビリティオーバーレイのベンダーと業務提携を発表した件を、たいへん残念に思います。

あくまでいちユーザー、いち契約者の立場としてですが、同社に対して本日、意見を送らせていただきました。全文を掲載することは控えますが、一部を以下に抜粋して覚え書きしておきます:

オーバーレイは、確かにWebコンテンツのアクセシビリティを高める機能を提供するものの、その目的において必ずしも導入することが理想的なサービスとは言えないと私は思います。

アクセシビリティを高めるどころか、障害当事者の利用を妨げてしまう可能性や、表示上のパフォーマンスを下げ、またユーザーのプライバシーを侵害する懸念が指摘されているからです。

そのようなオーバーレイを問題視するWebアクセシビリティ専門家は少なくなく、概要は以下の「オーバーレイ ファクトシート」のサイトにまとまっています。

オーバーレイ ファクトシート
https://overlayfactsheet.com/ja/

そもそも、オーバーレイが提供する機能を必要とするユーザー/障害当事者は、 ブラウザや支援技術を用い日常的に、オーバーレイの有無にかかわらずWebサイトの表示をカスタマイズのうえ利用しているのが一般的です。その前提ではますます、オーバーレイを導入する必要性は低いでしょう。

(中略)

私は貴社サービスの長年のユーザーとして、そしてまたWebアクセシビリティの専門家の一人として、オーバーレイの普及を推すのでなしに、すべてのWebサイトのオーナーに向け本来あるべきアクセシビリティ向上の道筋を啓発することをこそ、貴社に期待します。

Webサイトのオーナーが必要としているのは、オーバーレイに安易に頼ることではなく、自身の発信するコンテンツそのもののアクセシビリティ向上に継続的に取り組もうというマインドと技術であり、そもそもWebという媒体の特性に対する深い理解ではないでしょうか。

......回答内容次第では、残念ではありますが、当サイトのホスティング先を見直さざるを得ないでしょう。

[ 2024-09-09 追記 ] 返信を、8月27日にカスタマーセンターの内藤様よりいただきました。文中に「貴重なご意見、ご提言をいただき」とはあったものの、正直、私の想いは届かなかったのだなーと感じる程度には紋切り型っぽく感じる文面でした(残念です)。とはいえ、その文面だけをもって当サイトをさくらインターネットではない別のホスティング先に引っ越すには手間がかかりすぎるため、当面は判断を留保します。

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