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90歳までに使い切る お金の賢い減らし方

以前読んだ『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』の、より具体的なTipsの書いてある本かなと期待して『90歳までに使い切る お金の賢い減らし方』を読んでみたのですが、残念ながら期待はずれでnot for meでした。ただひたすら、もっとお金を使おう、投資や寄付をしよう!!としか書かれていなかったような笑。

どこまでいっても得体の知れない「老後不安」という物語に脅かされ、ひたすらお金を増やそうと考え、引退したあとも節約に励み、お金を使わずにいた結果、死ぬ時に一番お金をたくさん持っていた、というのではあまりにも悲しすぎます。

実際、それは悲しすぎると私も思うし、うまいこと死ぬタイミングでお金を使い切れたら本望だけれど、なかなか難しそうではあるのよね。かといって、お金を使うペースを知るべく自分の死期を知ることができたとして、積極的に知りたいかっていうと微妙な気も。まったくもって、この世は「DIE WITH ZERO」をいかに実現するかのゲームなのかね。

体験によって得た力や思い出は、いつまでも自分の心の中、自分の頭の中にありますから、決して奪われることはありません。

たくさん勉強すれば知識や知恵がつく、それは決して他人に盗まれることがない、なんてことは昔から親に言われて育ったような気がしますが。あいにく加齢に伴い記憶力の低下を実感せざるを得ない昨今、残念ながら思い出とて無常な存在であって、奪われないかもしれないけど消えてなくならないわけでもないんだなって。そこを突き詰めると、妙に虚しさを覚えます。

長年にわたって「コスパ」だけを求め続け、ものを作ったり、サービスを提供したりする人のことに思いが至らず、ひたすらに金銭的価値だけを求め続けてきた我々が、「よいもの」や「よいサービス」に対しては正当な対価を支払うべきだということに気が付くチャンス

上記は昨今の物価上昇を受けてのくだり。あらゆるモノの値段が上がっている以上、相対的にメリハリつけてお金を使おうって意識は高まっているかもしれないけど、それが正当な対価への理解とリンクしているかっていうと微妙な感じ。コスパ一辺倒は間違いなく詰まらないし、ロクな結果を招かないとも思うけれど、もやもやします。

年齢とともに、自分ではできると思っていても許可されないことはたくさんある

上記はシュノーケリングには年齢制限があって、著者が残念な思いをしたっていうエピソードに続くくだり。なるほど確かにそこは盲点だったというか、何歳までにこれはやっておけ的書籍を稀によく見かけますが、世に実在する年齢制限集みたいなのは、なんか知っておきたい気が。私も50歳をすぎて、すでに何かしらNGになっているかもしれないし......ああ切ない。

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