スクラッチで開発中のエンジンを搭載する?Webブラウザ、Ladybirdの衝撃
著
マジか。本気ですか。The Ladybird Browser Initiativeを読み、びっくらこいてリアルに職場で声が出ました。
Today I want to share with you our plans for the next chapter of Ladybird, the truly independent, open source web browser we've been developing from scratch for the past few years.
Ladybird uses a brand new engine based on web standards, without borrowing any code from other browsers.
借り物ではなく、スクラッチでエンジンを作っているとは、恐れ入ります。感動しました!!レンダリングエンジンの寡占化を残念に思ってきた立場として、この発表を心から歓迎します。本当に素晴らしい。
そしてサイトのトップページの下のほうにあるFrequently Asked Questionsには、すぐさま思い浮かんだ疑問に対する答えが書いてありました。曰く、
- 2026年夏にアルファ版をLinuxとmacOS向けにリリースするのが目標
- 4名の有償エンジニアがフルタイムで開発に従事
- 他のブラウザが使用するのと同じサードパーティライブラリは使用
- スポンサーが開発に影響力をもつことはない
うーんしかしすごいなー本当にすごい。ていうか尊い。生きてまたゼロベースで作られたエンジンを積んだWebブラウザを使える日が来る(かもしれない)とは、長生きしてみるものです。つい先日、So You Want To Build A Browser Engineなんて記事を読んだばかりなだけに、何かしら因果なものを感じてしまいます。
......Ladybirdの中の皆さん頑張ってください。応援しています(あくまで私はVivaldi推しだけど!)。
[ 2024-07-04 追記 ] Publickeyに、本件に関する詳しい日本語記事が掲載されていました(Google広告費の影響を受けない新たなWebブラウザが必要だと、スクラッチからWebブラウザを開発する「Ladybird Browser Initiative」、元GitHub創業者らが立ち上げ - Publickey)。GIGAZINEにもほぼ同様の中身の記事が出ていました(Googleから金銭を受け取らずブラウザエンジンも自前でゼロから開発するあらゆる束縛から解放された真のオープンウェブブラウザ「Ladybird」がGitHub創設者から1億6000万円超の資金を調達 - GIGAZINE)。
[ 2024-07-05 追記 ] Jack氏が、丁寧に過去の経緯を掘り起こしつつ、今回の発表への期待感などを記事にされていました(なぜブラウザエンジンは 1 つではダメなのか? または Ladybird への期待 | blog.jxck.io)。さすが......。
[ 2024-07-12 追記 ] 勤務先のサイトに『「Ladybird」という名の新たなる希望』というコラムを寄稿・掲載しました。