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合理的配慮とは合理的環境調整のこと

6月29日にオンラインで開催されたセミナー「読書バリアを解消する電子書籍とは」については、実家に帰省していたこともあってリアルタイム視聴はかなわず、昨日になってYouTubeに公開された録画を視聴しました。

6名もの方々が入れ替わり立ち替わり講演をされて、それぞれに切り口が異なり面白かったのですけど、個人的には石川先生が「読書における障害者差別解消の推進について」のなかで、合理的配慮とは合理的環境調整のこととおっしゃっていたのが印象に残りました(石川先生のものを含めスライドはすべてセミナーの案内ページで公開されています)。

講演中の石川先生のセッションのスクリーンショット(「合理的配慮とは合理的環境調整のこと」という見出しで始まるページ)。「配慮」は「気遣い」や「心配り」ではなく、「環境調整」と読みかえてほしいと訴えている。

同様の指摘は、先だって4月に掲載された芥川賞作家の市川沙央氏のインタビュー記事、「合理的配慮ではなく、合理的調整と呼ぶべき」芥川賞受賞作「ハンチバック」著者、市川沙央さんインタビュー - 成年者向けコラム | 障害者ドットコムでなされていました:

作家としてここは『言葉』について語ります。『合理的配慮』という訳はほとんど誤訳と言ってよく、今からでも『合理的調整』とするべきだと考えています。

実際、配慮ではなく調整と言ったほうが、それを実現するうえで不可欠なプロセスである建設的対話と結びつけやすいと思いますし、理にかなっているとも思います。いまだ人前で障害者差別解消法についてお話しする機会がある立場として、私も積極的に合理的配慮を合理的調整、ないし合理的環境調整と言い換えていきたいと思いました。

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