吾唯足知

2024年2月14日 著

2月12日の覚え書き。第17回宇宙ユニットシンポジウムに参加した翌日、宿泊していたルーマプラザをチェックアウトし、マクドナルド四条大橋店で朝食を済ませ、四条京阪前のバス停からバスに乗って向かった先は、何年振りかの龍安寺。

龍安寺といえば石庭が有名であり、訪問する人の99%くらいはその石庭が目当てなんだと勝手に思っていますが、私が今回訪問した動機は「吾唯足知」の蹲踞を見ることがメイン。

中央の水穴を「口」の字に見立て、周りの四文字と共用し「吾唯足知」（ワレタダタルコトヲシル）と読む。これは、釈迦が説いた、「知足のものは、貧しといえども富めり、不知足のものは、富めりといえども貧し」という「知足」（ちそく）の心を図案化した仏教の真髄であり、また茶道の精神にも通じる。また、徳川光圀の寄進とされる。

じっくり眺めたとき、良いデザインだなあ、よくこの4文字から蹲踞を作ることを思いついたなあと、改めて思いました。今の自分に欠けているのは、まさにこの「吾唯足知」という覚悟。わざわざこの蹲踞を見に足を運んだのは、その覚悟を自分の身体なり記憶に少しでも刻むため。

あ、もちろん、折角ですので石庭も見ました。もっと広くなかったかな？とも思ったけれど、視界に対するサイズ感が実に素晴らしいなと思いました。広すぎず、狭すぎず......そこもひょっとしたら「吾唯足知」に通じているのかも。