中年の危機を乗り越える8つの方法
著
『中年の危機を乗り越える8つの方法』は、50歳の誕生日を過ぎてから買って読んだ本。だいぶ遅きに失した感もあるけれど、一応。
中年の危機は、自分の限界性・限定性に直面したときに、人がそれに対処しようとして取る心的態度なのです。
それでいうと、自分の場合は40代前半がその中年の危機ってやつのピークだったかもしれません。
「小さな自分」に満足することが出来ず、「おおいなる自分」を過度に求めてしまうというこうしたあり方とは、どこかで決別しなくてはなりません。
「諦める」とは「明らかにする」ことだと、別の何かの本で以前、読んだ記憶があります。何者にもなれなかった自分を受け入れるのと、「おおいなる自分」を求めるのをやめることは、多分どちらにも共通して「明らかにする」要素があるんでしょうね。
中年期を迎えるときには、こうした一点集中を徹底するというあり方から、「いくつかの分野の課題の間でバランスを取る」というあり方へと切り替わることが求められていると思うのです。
いわゆるスキルの掛け算ってやつに、似てるかも。掛ける要素それぞれは中途半端で大したことなくっても、それらを掛け合わせることで唯一無二に近い何かを備えることができるっていうか。何か一つの道を極めたり、その道だけで勝負し続けるよりかは、生きやすい気がします。
「眠ると損になる」という考え方から、「眠らないと損になる」という考え方へと切り替えて、睡眠時間の安定的な確保が、中年の危機を乗り越える重要な基礎になることを、ぜひ覚えてください。
覚えてます......けど、睡眠時間はだいたい4〜5時間で、なかなか実践できないのが現状。いつになったら、どうしたらもう少し眠れるようになるのか。運動は習慣づけできてるんですけども。
エネルギーを充電し、「仕切り直し」をするために、一旦「退却」をする必要があるのです。「するべきこと」の仕事を増やすよりも、「できること」を淡々と地道にしながら、力を蓄えるのです。
あ、これは私、実践できてます。今がまさにそういう期間なんで......。
小さな働きを「無心にする」ことで、心理的なエネルギーが充満してきます。無心になにかをしているとき、心はそれまでのデータを整理し、新しい活力を生み、創造的に働き続けています。
山道を歩いたり、ガンプラを作るあいだって、まさに無心でいられる時間。そういう時間を、バランスを取るべくして、無意識のうちに心と身体が求めていたりするのかしらね。
私達が人生のバランスを取り戻すべく、「対極価値」に対して心を開き、それまでの自分の価値観からはこぼれおちていた大切な「忘れもの」を改めて拾い上げるときに、私たちは新しい一歩を踏み出すことができるのです。
一体いつから登山にハマったか、時期は明確ではありませんが、過去の自分を振り返ったとき、ネットの世界にのめり込み過ぎたその一種の反動として自然を求めたと解釈するなら、「対極価値」という言葉の意味するところはすごくしっくりきます。それも自分の中での一種のバランシング、オートバランサーが機能した結果かしらね。