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プロフェッショナル広報の仕事術

プロフェッショナル広報の仕事術 経営者の想いと覚悟を引き出す』について覚え書き。いつ読み終えたかの記憶は無し。だけれど、広報に特化した本を読んだのはだいぶ久しぶりだったような。本書は「経営広報」という概念?を提唱しているのだけど、その本質を書き下しているのが以下のくだり:

広報は経営者のパートナーとして、その考えや想いや覚悟を引き出して言語化し、首尾一貫したストーリーとして発信できるように整える。それは広報活動どころか、企業活動の核であるとも言えるのではないか。

異論ありませんというか、賛同しかないです笑。

広報の機能とは、おそらく「ここからここまで」という線引きとは馴染まないのではないか、むしろその線引きを取り払うことがスタートラインになるのではないか。

重要な指摘かと。伝える相手=ステークホルダーも、個々のステークホルダーにメッセージを伝える際に用いる手段=ロジスティクスも、どんどん多様化していますし。対社外と対社内という類別、線引きにしても、それが機能する場面というのはかなり減っている印象を受けます。

経営者がいて、経営があって、広報はそれと一体不可分だ。経営者の数だけ広報はある。そこから広報だけを切り出して云々することに、私は違和感を覚える。

このくだりも納得感がありました。一般論として経営と広報は不可分だし、広報と呼ばれる業務はある程度、体系化されノウハウ・ドゥハウも普及しているものの、具体的なところは結局、組織の規模や状態、とりわけどの成長段階にあるかや、向いているベクトルによって異なる。それがつまるところ、不可分であるということ。

「広報の仕事を通じて共感をつくる」ことについていくら悩んでも、答えが出ないのは当たり前だ。「事業を通じて共感をつくる」のが本質であって、広報は経営者とともにそれを言語化し演出するのは本分だろう。

これまた、広報「だけ」を取り出して云々することの限界を指摘くださっているというか......経営と不可分であると同時に当然、事業とも不可分なんですよね。でないと、遅かれ早かれ齟齬が生じ、首尾一貫であるべきところが崩れ始め、最終的にはブランドが毀損する。

広報は本来社長がやるべきこと。それを移譲するのだから、それなりの権限や専門性、強い認識があってしかるべきです。

同意しますが、このあたりで悩んだり苦しんでいる広報担当者は世の中に多くいそう(なんとなく)。それは、経営者に寄り添う姿勢は必須だが、それと同じくらい経営者と一定の距離感を保つことが大切という主張についても同じ。理想として頭では理解できていても、実践はなかなか容易ではないはず。

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