@kazuhito
Kazuhito Kidachi's Personal Web Site Since 2000

2025年、人類が再び月に降り立つ日

『宇宙開発の不都合な真実』は既に読み終えていたけど、寺薗さんが昨年出版された2冊のうちの1冊、『2025年、人類が再び月に降り立つ日——宇宙開発の最前線』を読了。ご専門の月にややフォーカスしつつ、宇宙開発の過去・現在・未来を非常にコンパクトに解説した内容ですが、最終的には『宇宙開発の不都合な真実』と同じく、広報の重要性を訴えたかったように私には読めます。

オライオンは月に向かうコース(TLI)に乗ります。

TLIとはTrans-lunar injectionの略語と思われ、直訳すると月遷移軌道投入なので、ここはちょっと違和感があります(コースではなくオペレーションの名前では?)。

宇宙開発分野に限らず、一度失われた技術は簡単に取り戻せないこと、それゆえに技術の継承は非常に大事である

上記は学生時代に鳥人間サークルで非常に痛感しましたね。よほど意識して、日常的な活動の一環として技術伝承に取り組めないと、難しいなって今にして思います。

単なる宇宙探査・宇宙開発の政策の1つではなく、欧米や日本など「自由主義陣営」の安全保障政策の象徴的な存在に少しずつ変わってきた

上記はアルテミス計画に対する説明ですが、宇宙開発は本当に様変わりしたものだなと。ロシアがウクライナに侵攻した事実を踏まえれば尚更、もはや夢とかロマンみたいな切り口で無邪気に宇宙開発を語るのは憚られます。

乾坤一擲の大目標として「月の有人探査」を掲げざるを得なかった

上記はアポロ計画より前のアメリカにおける宇宙開発に触れたくだりなんですが、「乾坤一擲」という言葉を初めて知りました。読み仮名は「けんこんいってき」、のるかそるかの大勝負という意味だそう。勉強になります!

アメリカのスペースシャトルが引退した後、ロシアのソユーズ宇宙船が国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を送る唯一の手段となっているという形での存在感は示していましたが、その他は全部だめという状態です。

その他は全部だめ......笑

完成するかどうか否かにかかっています。

二重表現になっているような?「完成するかどうかにかかっています」か「完成するか否かにかかっています」のいずれかが正っぽいです。別のところでからと考えているからという記述もありました。

現在地:ホーム > 覚え書き > 月別アーカイブ > 2023年1月 > 2025年、人類が再び月に降り立つ日
Google カスタム検索を利用しています