すずめの戸締まり
著
新海誠監督の最新作、『すずめの戸締まり』を新宿ピカデリーで観てきました。19:05上映開始の回で、平日のせいかシアター2はだいぶスカスカだったけど、おかげで快適に鑑賞できました。目の前が座席ではなく通路のD列で、脚もうんと伸ばせたしな。ただ前夜は久しぶりに徹夜をし、寝落ちしてしまわないか心配だったから、直前にモンスターを胃に流し込んでたのはここだけの話。
見終わってまず出た(Twitterでつぶやいた)言葉は、得体の知れない尊さの詰め合わせ
。本当にそうとしか形容し難い尊さを、たくさん見せつけられた感じ。まぁ新海監督の作品って、歳とったからかもしれないけど自分にとっては大概そうね。背景画のカラフルな、ともすればラッセンぽいけどそこまでチープじゃ無い感じの色味も本当に魅力的で、毎回降参ですわ。
例の扉はおそらく、ゼロポイントフィールドなのだろうな......あとは失いたく無いけど失っている何かをたくさん認識させられたなあ。例えばノリと勢いだけで旅に出てしまう感覚とか、日本の原風景っぽい何かとか、旅先で人の親切さや暖かさに触れたり、自分で自分を許したり許されたりする輪廻とか、誰かを失った喪失感から大粒の涙をポロポロ流す泣き方だったり、......うん、どれも尊いし劇場でもう一回は観ておきたい。
[ 2023-01-01 追記 ] 12月31日の大晦日、13:20〜の回@新宿ピカデリーで、2回目の鑑賞。やっぱり惹かれるものがありますね......特に愛媛や神戸での交流がなんかすごく刺さるというか。これでもか、というくらい優しい世界を見せつけられて胸が苦しくなります。エンドロールで流れる再会シーンもすごく良くて、なんかそこで泣けてしまった(そこか
[ 2023-01-02 追記 ] 上記、大晦日の2回目の鑑賞に行った際に配られた小冊子『小説 すずめの戸締まり 〜環さんのものがたり〜』をさらっと読んだんだけど、そこで気付かされました。自宅が津波で流されたはずなのに、あの椅子はどうしてすずめの手元に残されたのか!!なんでこんな重要な伏線、循環に気づけなかったんだろう。