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Re: 祭りのない村はない -人力飛行機Advent Calendar2020-

すっかり遅刻してしまった......けれど、人力飛行機 Advent Calendar 202018日目の記事を書きます。本当は別のネタを考えてはいたのだけど、せっかく11日目の記事で自分にちらっと言及してくれたので、祭りのない村はない -人力飛行機Advent Calendar2020- - higammaのメモへのアンサー記事になります。あらかじめ書いておくと、内容に異を唱えるつもりはないし、オチもないです。

人力飛行機チームにおいてハレとケとはなんだろう?

という問いに対し、higammaさんはケは飛行機製作の毎日ハレはわかりやすいもので有れば鳥人間コンテストだろうと仮定していて、それはまぁ大概のチームというか多くの所属メンバーの価値観と合致するものだと思うけれど、そうは思わないメンバーというのもいると思うし、そういう少数派の価値観にチーム(や他のメンバー)がどう寄り添うかを考えるのが大事だと思っています。

......などといかにも分かった風なことを書くのは、自分の過去の実体験として、価値観の違いを認め合いひとつのチームを維持することの難しさを知っているつもりだから。現役当時、人力飛行機を作り飛ばすことに重きを置くグループと、それよりはむしろ鳥人間コンテストに出場することに重きを置く(極論、出場できさえすれば良いので、飛行機の性能は二の次)グループとがあって、まぁ見事にお互い価値観が違ったし、ひとつの組織を維持してはいたけれど断絶していたのよね、はっきり言って(そして実際、自分のひとつ下の代は2つのサークルに分裂)。

何も知らない人からすれば、鳥人間コンテストに出場することに重きを置くグループにしたって、飛行機を完成させなきゃ出場できっこないんだから、両グループの方向性は矛盾していないし、矛盾があったとしても、うまく協力や活動の棲み分けができたんじゃないの?と思うでしょうが、それがなかなか難しかったのですよ。人力飛行機を作り飛ばすことに重きを置くグループ(自分を含む)は、たとえ書類審査で落とされコンテストに出場できなくても作って飛ばすというくらい「ガチ勢」なわけで......リソース(主には時間やお金)の管理という面では特に、衝突は不可避なわけ。

当時の自分は今と比べマネジメントという領域で圧倒的に知見がなかったし、「和をもって尊しとなす」なんて意識は皆無だったから(若かったんです、すみません)、うまく振舞うことができなかったわけですが。まぁそんなお恥ずかしい過去があるだけに、ハレとケを巡るhigammaさんのお話は、自分には個々の価値観をどうすり合わせるか(そもそもそれはすり合わせるべきなのか)っていう議論にどうしても映るのです。

......一部の、鳥人間チームで組織マネジメントに苦労したことのある人にしか伝わらないような記事で、正直申し訳ない。でも、学生の若いうちにその辺の苦労を味わえるというのは逆説的に、素晴らしいことだと改めて思う次第です。若者よ、チームで人力飛行機を作れ。そしてチームを維持することの難しさを知れ。言わんこっちゃない、オチはありません。

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