100日後に死ぬワニ
著
Twitter(やInstagram)で連載中の、『100日後に死ぬワニ』という4コマ漫画が好きです。昨日で52日目、死まであと48日だから、マラソンでいうところの折り返し地点を過ぎたばかりな頃合いかしら。過去の掲載ぶんをまとめて見るなら、100日後に死ぬワニ - ねとらぼとかの方が便利かも。
果たして、ワニは100日目に本当に死ぬのか。死ぬのであれば、死因は何なのか(描かれるのか)。痛みや辛さを伴う死なのか、そうではない突然死(いわゆるピンピンコロリ)なのか。無粋なのでそういったことを気にしつつも、一向に死を予感することなくただひたすら日常を楽しむ風のワニに、自分は癒しと一種の希望を感じます。
おそらく誰もが、いつ訪れるとも知れぬ死を、心のどこかで恐れながら過ごしている。いつか死ぬのは100%確実だけれど、幸か不幸かその「いつか」を知ることはできない。100日後かも知れないし、もっと先かも知れないけれど、今日死ぬ可能性だってゼロではない。だからこそ精一杯楽しみながら、日々を生き抜くより他ない......そんなメッセージを、勝手に読み取っています。
そしてそのメッセージは、高校時代から慣れ親しんできたものでもあります。自分に大きな影響を与えた『NHK アインシュタイン・ロマン(6)エンデの文明砂漠』において、聖フランシスコの話が引き合いに出されるのですが、100日後に死ぬワニとはまさに、聖フランシスコの姿とダブって映るのです。
ある日、聖フランシスコが庭でニンジンを植えていると、そこへ通りかかった旅人が尋ねました。「フランシスコさま、もし明日世界がなくなるとわかっていたら、おまえさまはどうするかね?」
「私はこのまま植え続けるでしょう」そうフランシスコは答えました。