定年前 50歳から始める「定活」
著
大江英樹氏の著作、『定年前 50歳から始める「定活」』を読んで。前付けに
本書は定年後に向けて、過剰な不安を解消し、自然体で臨むことが大切だという考え方を前提にしています。
とありながら、読み進めるとなんだかんだ「〜すべき」みたいな話が少なからず出てきて、そもそも自然体とは何だろうと考えさせられます。定年後に向け書かれた本は既に複数読んできただけに、どこかで目にしたような意見もまた、少なくなかったです。
サラリーマンであれば、そうそう簡単に老後破綻することはありません。
なんて言い切ってるのも、正直微妙な印象。既に定年退職していて年金もしっかり貰える層に向けた言葉ならわからなくはないけど、「これから」50歳になり定活(という言葉もなんだかなという感じではあります)を始める層に向けたものとしては、根拠が弱いと思うんですよね。
定年後の働き方は、何よりも自分のやりたいことを最優先すべきです。現役時代に比べて少しペースを落としてでも、そのために収入が減ったとしてもやりたいことをやるべきなのです。
この主張には賛同。そもそも子供にかかる以後の教育費の目処が立つなり、自立して子供にかける一切の費用が無くなれば、夫婦二人で慎ましく暮らし続けるだけの稼ぎが得られさえすれば良いのだから、当然ながら仕事を続けるうえでの優先順位は変わるし、そもそも体力的に変えざるを得ないと思っていて。
前頭葉が萎縮してくると人は誰でも性格が先鋭化して、感情抑制機能が低下してくる傾向があるというのです。すなわち高齢者になると感情が抑制できず、怒りっぽくなるのは必然だというわけです。
......おそろしい。気をつけなくては。