Webが生まれて30周年 #Web30
著
当時CERNに在籍していたTim Berners-Lee氏がInformation Management: A Proposalを提出した3月12日がWorld Wide Web(WWW)のお誕生日ということになっていて、かつ今年はちょうど30周年というキリの良い節目の年だというので、関連イベントが催されるなどしたようです:
- 30 years on, what's next #ForTheWeb? - World Wide Web Foundation
- 30 years ago the world changed forever | W3C Blog
- THE WEB AT 30
自分がWebサイトの構築や運用に仕事として携わり始めたのが1997年9月。BEKKOAMEと契約し、自宅からダイアルアップ接続でインターネットに繋げるようにしつつ個人でWebサイト(当時はまだ「ホームページ」って呼ぶ機会が多かったか)を設けたのは、それより更に1年以上前のことだったか。大学の端末室で、初めてWebというものにNCSA Mosaic(容量の関係で他人のquotaにあったのにシンボリックリンクしてた)でアクセスしたのが確か1994年で、既にimg要素に対応し画像を表示できたっけ。NASAとかNTTとか、Webサイト自体が比較的まだ少なかったんだよなぁ、今となってはそんな印象、微塵も持てないけど。
我ながらよく飽きもせず......といった見方はできるけれど、とにかくWebに初めて触れてからというもの一貫して、その虜になっているような気がします。だからこそ、仕事の対象として向き合うようになっても一向に辛く無かったし、むしろどんどんのめり込んでしまって。もし仮にWebというものがこの世に存在していなかったら、子供の頃に思い描いたままに宇宙業界で仕事を続けていたかもしれないけど、しかし学生時代の落ちこぼれ具合からすればとっくにどこかで野垂れ死にしていたかもしれなくて、そういう意味ではWebには感謝しかない。夢中にさせてくれて、ありがとう。
Web業界と呼ばれる何かが立ち上がる、ある意味ではすごく動きの激しかった時代をリアルタイムで間近に体験できたのも、思い返せばすごく大変だったけれどそれはそれで貴重な、素晴らしい経験でした。そもそも自分の宇宙業界からWeb業界への転職は、母親から強く反対されましたからね。そりゃそうだ、せっかく宇宙業界を目指して勉強やら経験を積み重ねて(親の立場からすればその夢の実現のためにさんざん投資して)、ようやくそっちの仕事を得たのにたった2年半で鞍替えするというのだから(当時はまだ転職自体一般的でなく、終身雇用が持て囃されていた気がします)。Webの世界への傾倒を認めてくれた両親にも、改めて感謝したい。ありがとうございました。
30周年という節目の年に、何かを敢えて物申すつもりもないのだけれど、やはりWebにはWebらしさ、それはつまり独特のシンプルさとかオープンさのことだけど(語彙力が足らないことを痛感する)、そういった特性はいつまでも失って欲しくない。そしてWebのおかげで今の自分があるからこそ、Webの持つ根源的な素晴らしさ、Webのパワー、Webらしさをより良い形で社会に活かすような仕事なり取り組みができたら。そんなふうに願いつつ、最後にWebの発明者であるTim Berners-Lee氏に感謝を。ありがとうございました、まだまだこれからもWebの世界でご活躍ください。