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ウェブページとは一体何なのか問題

日本語でアクセシビリティについて語るSlack Team、A11YJの#generalチャンネルでちょっと盛り上がった?ので、クローズドなところに埋もれさせないためにも覚え書きしておきます。発端は画像が「埋め込まれずに」提供されていたら、試験対象としての「ウェブページ」になるのでしょうか?との問い。そもそもWCAG 2.0におけるウェブページとは何か、用語集にある定義を引用すると:

単一の URI から HTTP で得た埋め込まれていないリソースに加え、 レンダリングに使われる、又はユーザエージェントがこのリソースと一緒にレンダリングすることを意図しているその他のあらゆるリソースを合わせたもの。

この訳ですと、UAによるレンダリングを意図していようといまいと、URIからHTTPで得たリソースすべてがウェブページと呼べるように読めます。その解釈であれば、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)のQ&AコンテンツにあるWordやExcelで作成したファイルも「ウェブページ」になりますか?との問いにある答え、

URLを指定することでアクセス可能な対象を「ウェブページ」と定義しています。従い、拡張子が.docや.xlsであっても、それがURLをもつのであれば「ウェブページ」です。

というのも(納得はしにくいですが)理解できます。しかし、しかし。WCAG 2.0の英語原文で改めて「Web page」の定義を確認すると

a non-embedded resource obtained from a single URI using HTTP plus any other resources that are used in the rendering or intended to be rendered together with it by a user agent

とあって、自分にはthat以降の部分、つまりレンダリングされるないしそれを意図する云々というのが先頭にあるa non-embedded resourceにも掛かっているように読めます。そうなると、PDFファイルはともかく、UAによるレンダリングを一般には期待しにくいExcelファイルやWordファイルをウェブページの範疇に含めるのはおかしいし、そのほうが個人的にはしっくりきます。そもそもURLを指定することでアクセス可能な対象をすべてウェブページと呼ぶなら、zip形式のファイルなんかも全部ウェブ「ページ」になることに。つまり何が言いたいのかというと

......ということで、このあたりはWAICの活動に参加している一員という立場から今後はっきりさせたいと考えています。

[ 2018-07-17 追記 ] Slackの方でさらに返信いただいて考えたのだけど、WCAG 2.0 英語原文にあるWeb pageの定義の中で、together with itのitは明らかにa non-embedded resourceを指しています。となると、that以降がa non-embedded resourceにも掛かっている、と読むのは無理がある(係り受けが破綻する)。WebページをWebページたらしめるのは、UAによるレンダリングを前提としたリソースか否かとばかり思い込んでいたけど、other resources that are used in the rendering or intended to be renderedを伴おうと伴うまいと、a non-embedded resource obtained from a single URI using HTTPがすなわちウェブページということに......すると、ExcelファイルもWordファイルも、zipファイルもウェブページであり、Q&Aコンテンツの回答も間違いとはいえない、と解釈できます。ちなみにzip形式についてはそういえば、EPUBコンテンツをMicrosoft Edgeが表示できるのを思い出しました。Edgeはzip形式のコンテンツをレンダリングしている、と言えるのかも。しかし原文分かりにくいなぁ(責任転嫁

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