アカマイ 知られざるインターネットの巨人

2018年1月24日 著

これまた必要に迫られ、『アカマイ 知られざるインターネットの巨人』を購入・読了。著者のあきみちさんこと小川晃通さんには、何年か前に黒野さんのご紹介でお会いしたことがあります（が、あまりにも昔すぎて多分覚えていただけていないと思う）。ちなみに僕はあきみちさんのBlog、Geekなページを今でもFeedly経由で記事が公開される都度拝見しており、その分かりやい解説にはとても勉強させていただいています。閑話休題、本書は「はじめに」にある通り、

現在のインターネットに対して非常に大きな影響力を持っているアカマイという企業を紹介すると同時に、インターネットそのものの仕組みも解説します。

という内容。仕事でインターネットを使うようになって久しい自分にとっては知った話が少なくなかったけれど（それはそれで、あきみちさんならではの丁寧な解説のおかげで改めて理解を深めることができたように思います）、そうではない内容も沢山あって、例えば

光海底ケーブルが破損する原因として最も多いのが、漁業活動による影響です。特に船舶の錨による損傷が非常に多く報告されています。

というのは完全に初耳で、ほおおおおという感じだったし（4年も前の本だから今も同じ状況にあるかは未確認）、

アカマイが創業開始してから間もない99年4月1日の朝に、アップルのスティーブ・ジョブスを名乗る人物から「あなたの会社を買いたい（I want to buy your company）」という電話が入ります。

というエピソードにも大層驚かされました。まさかそんな逸話があっただなんて......加えて、Jobs氏がアカマイに興味を持ったきっかけが『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』だったってのも、すごいトリビア感があって面白かったです。他にも気になったくだりとして、アメリカ同時多発テロ事件の際にアカマイ創始者の一人で当時のCTOの方がアメリカン航空11便に乗っていてお亡くなりになっていたこととか、tracerouteの仕組みなどなど......最後まで一気に読めました。